麻酔診療におけるメーカーの体重を基にした推奨 LMA サイズ選択の多施設検証: 20893 症例

Multicentre validation of manufacturers' weight-based recommendations for laryngeal mask airway size choice in anaesthetic practice: A retrospective analysis of 20?893 cases.
Eur J Anaesthesiol. 2015 Jun;32(6):432-8. doi: 10.1097/EJA.0000000000000267

・メーカーが推奨している体重を基にしたラリンジアルマスク(LMA)のサイズは科学的に確立されたものではなく、また臨床的にも検証されたことがない。研究の目的は、臨床診療において、メーカーの体重を基にした推奨サイズを検証し、性別や年齢といった他の患者変数は、LMA サイズの選択に影響を及ぼすのかどうかを検証することであった。

・イスラエルの 4 つの病院(三次施設 2、二次施設 2)での後ろ向き研究。
LMA の使用に関するデータは、麻酔情報管理システム(AIMS)から取得された。成人、青年、小児で体重、性別、年齢を含む多項ロジスティック回帰分析を使用して、使用された LMA サイズの予測因子を同定した(開発データセット)。使用された LMA サイズと、モデルに従って予測されたサイズとの間の一致度と、メーカーの推奨サイズを評価した(検証データセット)。

・13743 人(65.8%)の成人、1807 人(8.6%)の青年、5343 人(25.6%)の小児で LMA 挿入を分析した。メーカーの推奨サイズの適合性は、成人[5200/13743(37.8%)]や青年[885/1807(49.0%)]よりも小児[4075/5343(76.3%)]の方が高かった;小児 vs 成人/青年で P<0.001。性別は、成人や青年では LMA サイズに影響したが、小児では影響しなかった。年齢はなんら影響を及ぼさなかった。成人および青年では、LMA サイズは、メーカー推奨サイズよりも回帰モデルの方が良好に予測できた[成人:麻酔科医/モデル 61.7% 、95%信頼区間(95%CI)60.1-63.2、麻酔科医/メーカー 38.4%、95%CI 36.0-39.0、P<0.001;青年:麻酔科医/モデル 68.1% 、95%CI 64.1-72.0、麻酔科医/メーカー 46.9% 、95%CI 42.7-51.1、P<0.001]。小児では、回帰モデルとメーカーの体重を基にした推奨サイズの成績は同様であった(麻酔科医/モデル 78.0%、95%CI 75.9-80.0、麻酔科医/メーカー 75.7%、95%CI 73.6-77.8、P=0.126)。

・LMA サイズ選択用の、メーカーの体重を基にした推奨は、小児の臨床診療を反映しているが、成人や青年では反映していない。これらの年齢層では、LMA サイズの選択は、メーカーの推奨サイズよりも範囲が広いが、性別と体重によって影響される。

[!]:どうして、この研究では、患者パラメータとして身長を取り上げなかったのだろうか。個人的には、身長がもっとも LMA サイズ選択の信頼できるパラメータだと思う。次が肥満度、そして、性別かな。だから、身長と体重、性別が分かれば、最適 LMA サイズは決まってくると思うな。この 3 つのパラメータから最適 LMA サイズを算出するか、選択できる表があれば良いのだが・・・。

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