小児の鼻孔~気管竜骨間距離: 経鼻挿管時に「モーガン式変法」は有用な指標となるか?

Nares-to-carina distance in children: does a 'modified Morgan formula' give useful guidance during nasal intubation?
Paediatr Anaesth. 2015 May 29. doi: 10.1111/pan.12693. [Epub ahead of print]

・正常な鼻孔~気管竜骨間距離(NC)が分かれば、偶発的気管支挿管を予防し、気管チューブ(ETT)の形状をデザインする際に役立つ可能性がある。本研究の目的は、NC 距離を測定し、身長/長さを基にした「モーガン式変法」は、経鼻 ETT 留置の深さを決めのための有用な指標となるかどうかを調査することであった。

・2 群を研究した。若い群は経鼻挿管された術後患者であった。これらの患者では、NC 距離は、ETT の長さと、前後方向の胸部 X 線から測定したETT 先端から気管竜骨間距離の和として得た。より年長群は、頭、首、胸などのコンピュータ断層撮影(CT)検査を受けた小児で構成されていた。これらの患者では、NC は、CT 画像から直接測定した。修正モーガン式は、NC vs 身長/長さの関係から誘導された。

・鼻孔~気管竜骨間距離は、患者の身長に基づく一次方程式によって最も良好に予測された。若い群(生後 1日から年齢 8 歳、n=57)の式:NC(cm)=0.14×身長+5.8、R2=0.90、年長群では(年齢 2.1 から 20 歳、n=45): NC(cm)=0.15×身長+3.4、R2=0.93。両群を合わせた場合の式(n=102):NC(CM)=0.14×身長+6.2、R2=0.97。後者の式に基づいて、修正モーガン式は以下のように同定された:cm で表した鼻孔での ETT の位置=0.12×身長+5。この式で計算したように ETT が留置された場合、ETT の先端は、NC 距離の 85 + 5%(平均±SD)でとなり、ETT 先端~気管竜骨間距離は 3.1±1.1cm(範囲 0-6.6)となるであろう。気管支挿管は、どの小児にも発生しないだろうが、気管長測定値との比較からは、ETT の先端位置は、何人かの小児で、近位過ぎる可能性があるあることを示している。

・本研究は、これまでの報告を裏付ける:NC 距離は身長/長さから十分に予測することができる。修正モーガン式は、幼小児の偶然的気管支挿管のリスクを低下させる可能性があるが、ETT の位置は、聴診や他の検証法での確認を必要とする。

[!]:経鼻挿管時の修正モーガン式は、「0.12×身長+5」cm となると。経口挿管の場合のオリジナルのモーガン式は、「0.10×身長+5」cm。日本で広く使用されている年齢をパラメータとした「12+年齢÷2」よりは、はるかに理にかなっていると思うのだが。

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