硬膜外麻酔は開腹腹部大動脈瘤手術を受ける患者で術後の酸素飽和度低下の発生率を減少させるか?

Does epidural anaesthesia reduce the incidence of postoperative oxygen desaturation episodes in patients undergoing open abdominal aortic aneurysm repair?
Anaesthesiol Intensive Ther. 2015;47(4):291-6. doi: 10.5603/AIT.2015.0043.

・術後酸素飽和度低下は、重症低酸素血症、さらには組織低酸素をきたし、引き続き心臓や神経学的合併症につながる可能性がある。オピオイド使用は、術後の酸素飽和度低下および低酸素血症の最も重要な危険因子の一つである。硬膜外麻酔は、多くの理由から血管手術に際して推奨されている。オピオイド投与量の減少または排除は、一つの理由である。研究の目的は、腹部大動脈遮断を伴う外科手術後患者で、酸素飽和度低下エピソードの発生率を評価、問題のエピソードが低酸素症の臨床症状をきたすかを調査、硬膜外麻酔が酸素飽和度エピソードの発生率を低下させるかどうかを調査することであった。

・腹部大動脈修復後、呼吸器疾患がなく、ASA 分類 II~III、年齢 46~80 歳の 58 人の患者は、酸素投与と自発呼吸下に、IC??U で観察された。非侵襲的酸素飽和度を連続的に測定し、全ての酸素飽和度低下(4 分間、酸素飽和度≦93% と定義された)事象を記録した。患者は同数の 2 群に分けられた:A 群は術後に鎮痛のために硬膜外ブロックを使用し、B 群は術後期にオピオイドを静脈内投与した。著者らは術後期の酸素飽和度低下頻度を評価し比較した。

・酸素飽和度低下は、A 群で 26 人(89%)、B 群で 27 人(93%)の患者で観察された。群間に統計学的差はなかった(P=1.0)。重度低酸素血症(酸素飽和度≦84%)は、A 群の 7 人(24.1%)と B 群の 10 人(34.5%)の患者で観察された(P=0.38)。低酸素症の臨床症状は両群で同様であった(P=1.0)。

・硬膜外麻酔は術後の酸素飽和度低下を予防することはできなかった。酸素療法を使用したが、酸素飽和度低下は、患者の約 90% で観察された。

[!]:そうか~、意外だな。絶対に術後静脈内オピオイドよりも硬膜外鎮痛の方が酸素飽和度低下が少ないだろうと思ったが・・・。たとえ硬膜外を使用しても、腹部大動脈瘤手術後の呼吸器系へのリスクは非常に大きいということだな。

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