小児の口腔咽頭酸素と揮発性麻酔薬の濃度に及ぼすカフ付きとカフなし気管チューブの効果

Effect of cuffed and uncuffed endotracheal tubes on the oropharyngeal oxygen and volatile anesthetic agent concentration in children.
Int J Pediatr Otorhinolaryngol. 2012 Jun;76(6):842-4. doi: 10.1016/j.ijporl.2012.02.055. Epub 2012 Mar 23.

・過去 5 年間で、小児麻酔に臨床診療に変化があり、幼小児で、カフなし気管チューブ(ETT)に代わって、カフ有り気管チューブを使用するようになった。気管がシールされるので、気道火災のリスクのあるアデノイド扁桃摘出術時に口咽頭部の酸素汚染を回避できることが一つの利点である。本研究では、前向きに、幼小児のアデノイド口蓋扁桃摘出術時の口咽頭酸素と揮発性麻酔薬の濃度を評価する。

・アデノイド切除、扁桃摘出、アデノイド口蓋扁桃摘出術を予定された患者で、全身麻酔導入後に気管挿管した。カフ有り、またはカフなし ETT を使用するのか、自発(SV)か、陽圧換気(PPV)を使用するのかは、麻酔チームの判断に任せた。試験が完了するまで、酸素濃度を 100% に維持した。開口器を設置した後、耳鼻科医が、中咽頭に小口径のカテーテルを留置し、それは 150mL/min でガスをサンプリングする標準的麻酔ガス監視装置に接続された。中咽頭の酸素濃度と麻酔薬濃度は、5 回呼吸分を測定した。

・研究コホートには、年齢 1 歳から 18 歳までの 200 人の患者が含まれた。カフ有り ETT を使用した場合には、SV と PPV のいずれにおいても、118 人の患者全員で、口咽頭の酸素濃度は 20-21%、揮発性麻酔薬濃度は 0% であった。カフなし ETT と 100% 酸素投与の場合には、PPV と SV 双方で口咽頭部の有意な汚染があった。平均酸素濃度は、カフなし ETT を用いた SV 中に 71% であり、カフなし ETT による PPV 中には 65% であった。これらの患者では、口咽頭酸素濃度は、82 人中 73 人(89%)で 30% を超えた。カフなし ETT 周囲のリークが 10cmH2O 未満よりも 10cmH2O 以上の場合の方が、カフなし ETT 周囲のリークが 15cmH2O 未満よりも 15cmH2O 以上の場合の方が口咽頭酸素と麻酔薬濃度が高かった。

・カフなし ETT と 100% 酸素投与を使用すると、PPV 中と SV 中の双方で口咽頭部の重大な汚染が認められた。患者の大部分において、口咽頭部の酸素濃度は高くて燃焼を補助するのに十分である。カフ付き ETT を使用した場合には、麻酔管理中に酸素による口咽頭部汚染を防止し、気道火災の発生率を低減するのに有用である可能性がある。

[!]:当院では小児の口蓋扁桃摘出術時には、今でもカフなし気管チューブを使用しているが、言われてみれば、口腔内酸素濃度は高く、助燃性が高い。

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