心血管手術時のセボフルラン+レミフェンタニル麻酔中にセボフルランが左室収縮能に及ぼす影響

Effects of sevoflurane increments on left ventricular systolic long-axis performance during sevoflurane-remifentanil anesthesia for cardiovascular surgery.
J Anesth. 2015 Nov 17. [Epub ahead of print]

・心臓手術時の術中左室(LV)収縮能に及ぼすセボフルランの直接的な影響は完全には解明されていない。組織ドップラー僧帽弁輪外側最大収縮期速度(S')は、LV 長軸収縮能を評価するのに使用されている。著者らは、僧帽弁または大動脈弁閉鎖不全のために心臓手術を受ける患者で セボフルラン濃度(1.0~3.0 吸入-体積%)の増加は、用量依存性に、S' を減少させるであろうという仮説を立てた。

・セボフルラン+レミフェンタニル麻酔下に心臓手術を受ける 20 人の患者で、著者らは経食道心エコーを使用して、レミフェンタニルは固定用量(1.0μg/kg/分)で、セボフルランを吸入濃度 1.0、2.0、3.0 で 10 分間暴露後(それぞれ T1、T2、T3)に、術中 S' 値を測定し、分析した。

・線形混合効果モデルでは、呼気終末セボフルラン濃度(CET-Sev)の増分に応じて、用量依存性に S' が低下することを証明した(P<0.001)。CET-Sev が 1.0 vol% 増加する毎に S' 減少の平均値は、1.7cm/秒(95% 信頼区間 1.4~2.1cm/秒)であった。T1、T2、T3 での S' の中央値(それぞれ、9.6、8.9、7.5cm/秒)も有意な減少を示した(フリードマン対応比較で、T1 vs T2、T2 vs T3、T1 vs T3 で、それぞれ、6.6、15.6、21.2%、P<0.001、=0.002、<0.001)。

・心臓手術を受ける患者では、セボフルラン+レミフェンタニル麻酔法の一部としてセボフルランを投与すると、用量依存性に LV 収縮能を示す S' 'を減少させるようである。これらの知見の臨床的意義を評価するために、さらなる研究が必要となる可能性がある。

[!]:セボフルランはそこそこ筋弛緩効果を有するから、心臓の収縮能に対しても当然抑制効果を有するだろう。しかし、それが逆に心筋保護効果となっている可能性もある。

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