麻酔導入時の低血圧を最小限とするための脳外科患者の前加温:無作為化試験

Prewarming neurosurgical patients to minimize hypotension on induction of anesthesia: a randomized trial.
Can J Anaesth. 2016 Feb 8. [Epub ahead of print]

・術前の前加温は、周術期低体温を防止するのに有効である。しかし、前加温が血行動態に及ぼす効果についてはエビデンスが不足している。著者らは、麻酔導入中の最低平均血圧は、前加温しない場合よりも前加温した場合の方が高くなるだろうという仮説を立てた。

・著者らは、待機的脳外科手術に先立って 32 人の患者を 46°Cで強制空気対流加温を 1 時間か、またはルーチンケア(対流加温器付きの全身ブランケットをかけるがオンにしない)のいずれかを受けるよう無作為化した。全患者は、加温前と中に、観血血圧、心拍数、核温監視を行い、プロポフォールとレミフェンタニルの目標制御注入によるプロトコールに沿った静脈麻酔導入を行った。主要評価項目は導入中の平均動脈圧(MAP)の最低値であった。低血圧は、収縮期血圧(SBP)<90 mmHg、MAP<60 mmHg、ベースライン値からの SBP か MAP の 20% 超える減少と定義した。

・前加温群と対照群との間で、平均(SD)最低 MAP に差は認められなかった[それぞれ; 64(11)mmHg vs 68(16)mmHg、平均差、5 mmHg; 95%信頼区間(CI)-6?15、P=0.36]。同様に、導入中の低血圧(前加温群 100% vs 対照群 93%、相対リスク、1.07; 95%CI、1.23~0.94、P=0.32)の発生率や昇圧剤の必要量(各群 4 人の患者でメタラミノールが必要であった、P=1.00)に群間差はなかった。

・静脈麻酔導入前の 1 時間の強制空気対流加温では、導入期の低血圧を防ぐことはできなかった。

[!]:前加温すると、交感神経の緊張が取れて、むしろ血圧は低めになる可能性があるだろう。

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