56000 人の整形外科外傷患者における有害心臓事象:解剖学的領域で差があるか?

Adverse Cardiac Events in 56,000 Orthopaedic Trauma Patients: Does Anatomic Area Make a Difference?
Injury, Published online: June 8 2016

・整形外科外傷患者の術後心臓事象は、重度の合併症と死亡の原因である。したがって術後心筋梗塞や心停止を予測する患者危険因子を調査することがますます重要になっている。本研究は、整形外科外傷患者で解剖学的領域と心臓合併症との間に関連性があるかどうかを評価しようとした。

・2006-2013 年に、合計 361402 人の整形手術患者が、通用手技用語集(CPT)コードを使用して NSQIP データベースで確認された。これらのうち、56336 人(15.6%)の患者が、解剖学的部位によって分類された整形外科外傷患者として確認された: CPTコードを使用して 11905 人(21.1%)は上肢患者(UE)、29009 人(51.5%)は股関節/骨盤患者(HP)、15422 人(27.4%)は下肢患者(LE)であった。患者は、手術後 30 日以内に心筋梗塞か心停止を発症した場合に、有害心臓事象を有するものと定義した。カイ二乗分析を使用して、解剖学的領域と心臓事象の割合との間のの関連性があるかどうかを調査した。解剖学的領域が有意に心臓合併症の発症を予測するかどうかを調査するために、独立予測因子として、年齢、性別、心臓疾患の病歴、解剖学的領域を含む 40 個以上の患者特性を使用して多変量ロジスティック解析を行った。

・3 群間でベースライン人口統計に有意な差が認められた:UE 患者の平均年齢が 54.8歳で、LE患者では 54.1歳であったのに比較して、HP 患者は最大(77.6歳)であった(P<0.001)。HP 患者はまたASA スコアが最大(3.0)であった(P<0.001)。解剖学的領域に基づく有害心臓事象には有意差があった:HP 患者の 2.15% (623/29009)、LE 患者の 0.61% (94/15422)に比べて、UE 患者の 0.27% (32/11905)が心臓合併症を発症した。多変量解析した後、HP 患者は UE 患者(OR:6.377、P=0.014)と LE 患者(OR:2.766、P=0.009)の両群と比較して、HP 患者は心臓合併症を発症する可能性が有意に高かった。

・整形外科外傷後の有害心臓事象には、解剖学的領域に基づいて有意差がある。股関節/骨盤手術は、有害心臓事象を発症する有意な危険因子であるようだ。さらなる研究では、股関節/骨盤の患者がどうして有害心臓事象のリスクが高いのかについて調査するべきである。

[!]:上肢や下肢末端の外傷に比べれば、股関節外傷の患者は圧倒的に高齢者が多い。したがって、必然的に心臓合併症も多くなる。

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