麻酔法が術後死亡率と罹患率に及ぼす影響:NSQIP データベースの一致分析

・麻酔法は臨床転帰に影響を及ぼす可能性があるが、固有の交絡があり、効果サイズが小さいため、研究が困難となっている。著者らは、全身麻酔(GA)と比較して、局所麻酔(RA)がの方が生存率が高く、術後臓器機能不全が少ないと仮定した。

・著者らは米国外科学会手術の質改善プログラムデータベースを使用して手術術式と麻酔法を一致させ、264421 人が GA を受け、64119 人が RA を受けた。術式は、現行術式用語(CPT)と ASA-PS に従って相応させた。著者らの主要評価項目は術後 30 日死亡率であり、副次評価項目は在院期間と術後臓器系機能不全であった。マッチング後、重回帰分析を用いて、共変量を調整しつつ麻酔法と転帰との関連性を調べた。

・マッチングと共変量の調整後、麻酔法は 30 日死亡率に有意に影響しなかった。RA は、早期退院の可能性の増加(HR 1.09;P<0.001)、術中合併症の 47% の低下、呼吸器合併症の 24% の確率低下と有意に関連していた。RA は、深部静脈血栓症発症の確率が 16% 低下し、術後合併症発症確率も 15% 低下した(OR 0.85、P<0.001)。麻酔法が術後 MI、脳梗塞、腎臓合併症、肺塞栓症、末梢神経損傷に及ぼす効果のエビデンスはなかった。

・臨床的および患者特性の交絡因子のを調整した後、RA は、GA と比較して、いくつかの術後合併症の有意な低下、在院期間の減少と関連していたが、死亡率とは関連していなかった。

[!]:術中術後合併症の割合は、局所麻酔に比べて全身麻酔の方が多くなるのは当然だろう。酔っぱらいの方が転落転倒や交通事故にあう確率は高い。.

【出典】
Effect of anaesthesia type on postoperative mortality and morbidities: a matched analysis of the NSQIP database.
Br J Anaesth. 2017 Jan;118(1):105-111. doi: 10.1093/bja/aew383.



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