高齢患者で腹腔鏡下胆嚢摘出術後の術後認知機能障害に及ぼすプロポフォール、セボフルラン、イソフルラン

<ハイライト>
・術後認知機能障害は、高齢者でよく発生する。
・麻酔は認知機能を損なう。
・プロポフォールは吸入麻酔薬に比べてほとんど影響を与えなかった。

<要旨>
・研究目的は、異なる麻酔薬(プロポフォール、セボフルラン、イソフルラン)を受ける高齢手術患者(年齢>60 歳)における術後認知機能障害(POCD)の発生率を比較し、この患者集団における POCD の潜在的バイオマーカーを同定する。

・腹腔鏡下胆嚢摘出術を予定された 150 人の高齢患者を対象とした、大学関連教育機関での前向き無作為化二重盲式臨床試験である。腹腔鏡下胆嚢摘出術を受ける高齢患者を、プロポフォール、セボフルラン、イソフルラン麻酔を受けるように無作為に割り当てた。ベースライン(手術 1 日前[D0])と術後 1 日目(D1)、3 日目(D3)に神経心理学的検査を用いて認知機能を評価した。血漿 S-100βと、Aβ1-40 タンパク質、IL-1β、IL-6、TNF-α濃度を、麻酔導入前(T0)、抜管後(T1)、手術 1 時間後(T2)、24 時間後(T3)に評価した。

・POCD の発生率は、D1 と D3 で、イソフルラン群とセボフルラン群に比べてプロポフォール群の方が有意に低かった(プロポフォール vs イソフルラン:D1 と D3、P<0.001、プロポフォール vs セボフルラン、D1、P=0.012; D3、P=0.013)。POCD の発生率は、D1 で、セボフルラン群の方がイソフルラン群と比較して有意に低かった(P=0.041)が、D3 では有意ではなかった。術後、イソフルラン群と比較して、プロポフォール群の方が、血漿 S-100βと Aβ1-40 タンパク質、IL-1β、IL-6、TNF-α濃度が有意に低かった。

・プロポフォール麻酔は、高齢の外科手術患者の選択肢である可能性がある。

[!]:作用点の違いがらだろうか、POCD は揮発麻酔薬よりもプロポフォールの方が有意に少ないと。

【出典】
Effect of propofol, sevoflurane, and isoflurane on postoperative cognitive dysfunction following laparoscopic cholecystectomy in elderly patients: A randomized controlled trial
Journal of Clinical Anesthesia May 2017Volume 38, Pages 165?171

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