腹腔鏡下胆嚢摘出術中の低換気量人工呼吸戦略に利点はない

・腹腔鏡手術中の術中低換気量人工呼吸の利点は、片肺換気などの術中呼吸障害を伴う他の状況でその利点が見られたにもかかわらず、決定的には証明されていない。本研究では、腹腔鏡下胆嚢摘出術を受ける患者で、術中低換気量人工呼吸戦略(6ml/kg、呼気終末呼気量[PEEP]10cmH2O)を、1 回換気量(PEEP無しの 10ml/kg)と比較して、様々な臨床パラメータとインターロイキン(IL)-6 血漿濃度に及ぼす有効性を比較した。

・合計 58 名の腹腔鏡下胆嚢摘出術を受ける ASAPS I/II の成人患者は、上記のように低または高一回換気量戦略を受けるよう無作為化された(それぞれ n=29)。主要転帰指標は、術後PaO2であった。副次転帰指標としては、術中ガス交換、肺力学、循環動態結果の臨床指標とともに、IL-6 の全身濃度を測定した。

・酸素化、術中動的コンプライアンス、最高気道内圧、血行動態パラメータ、IL-6 濃度に統計的に有意な群間差はなかった(P>0.05)。低 1 回換気量戦略は、平均気道内圧の有意な上昇、低い気道抵抗、呼吸数の増加、および臨床的に類似した、高い PaCO2と低い pH(P<0.05)に関連していた。

・腹腔鏡下胆嚢摘出術中に、一回換気量 6ml/kg と PEEP 10cmH2O を用いた戦略では、PEEPなしの 10ml/kg の換気量に優る、ガス交換、循環動態パラメーター、全身性炎症反応の有意な改善とは関連していなかった。

[!]:腹腔鏡手術の方が肺コンプライアンスが低下するので、低 1 回換気量の方が良さそうだが・・・。

【出典】
Intraoperative low tidal volume ventilation strategy has no benefits during laparoscopic cholecystectomy
J Anaesthesiol Clin Pharmacol 2017;33:57-63

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック