冠動脈バイパス術後患者で鎮静のためのケタミン-デキスメデトミジン vs ケタミン-プロポフォール併用

・心臓手術後の人工呼吸の延長は、罹患率および死亡率を増加させる重篤な合併症を伴う。本研究は、冠状動脈バイパス移植(CABG)手術後の患者の鎮静・鎮痛のためのケタミン-プロポフォール(KP)と、ケタミン-デキスメデトミジン(KD)の併用を、血行動態、総フェンタニル投与量、人工呼吸からの離脱時間、抜管時間、任意の有害転帰の点で、比較するよう計画された。

・補助換気中に Ramsay 鎮静スコア≧4 を維持するよう、デキスメデトミジンか、またはプロポフォールのいずれかを併用して、ケタミン 1mg/kg IV、その後 0.25mg/kg/h 注入を使用して 70 人の CABG 患者が鎮静された。KP 群はケタミン+プロポフォール 1mg/kg ボーラスを受け、続いて 25-50μg/kg /分を投与された。KD 群にはケタミン+デキスメデトミジン 1.0μg/kg を 20分かけて投与し、その後 0.2~0.7μg/kg/時間で投与した。術後 24 時間のフェンタニル総投与量、ウィーニング時間、抜管時間、平均動脈血圧、心拍数、集中治療室(ICU)在室時間を記録した。サンプルサイズソフトウェア(G * Powerバージョン3.00.10、ドイツ)を使用して、90% パワー、α=0.05、β=0.1、予想効果サイズ=0.40 のためにサンプルサイズは、35 人の患者と計算された。分析統計は、Windows XP オペレーティング・システムで SPSS バージョン 11.5(IBM、New York、米国)ソフトウェア・パッケージを使用して IBM 互換コンピュータで実行された。全ての結果は、平均±標準偏差の形で示された。対応のなりスチューデント t 検定を用いてデータを比較し、P<0.05 をもって統計学的に有意とみなした。

・KD 群は、KP 群と比較して、ウィーニングおよび抜管の平均時間の有意な減少を示した(374.05±20.25分 vs 445.23±21.7 分、それぞれ P<0.001)(432.4±19.4分お と 504±28.7 分、P<0.0001)。フェンタニル消費量は、KP 群と比較して、KD 群の方が有意な減少を示した(41.94±20.43μg と 152.8±51.2μg、それぞれ P<0.0001)。循環動態安定性と ICU 在室期間に関して両群間に有意差はなかった。

・CABG 術後に鎮静のために KD を併用すると、KP 併用と比較して、循環動態安定性と ICU 在室期間については両群で有意差がないが、少ないフェンタニル投与量で人工呼吸持続時間を短時間にした。

[!]:鎮静作用だけしかないプロポフォールよりも鎮痛と鎮静両作用のあるデキスメデトミジンの方が利点が多いだろう。

【出典】
Safety and efficacy of ketamine-dexmedetomidine versus ketamine-propofol combinations for sedation in patients after coronary artery bypass graft surgery.
Ann Card Anaesth. 2017 Apr-Jun;20(2):182-187. doi: 10.4103/aca.ACA_254_16.

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