外傷性開腹手術患者で、脾臓切除術は感染と肺炎の合併率が高い

・脾臓摘出術は、血栓塞栓症(VTE)の生涯リスクを増加させ、主にほとんどが脾臓摘出後感染(OPSI)として、長期的感染性合併症に関連している。著者らの目的は、脾臓摘出後の入院中の VTE と感染リスクを評価することであった。

・NTDB(National Trauma Data Bank) で開腹術を受けた全患者の後ろ向きレビュー。ISS、腹部簡易傷害スコア>3、GCS、性別、メカニズムに基づいて、脾臓切除術の傾向スコアマッチングを行った。重大な合併症、VTE、感染率を比較した。多重ロジスティック回帰モデルを利用して、脾臓切除関連の合併症を評価した。

・93221 例が開腹術を受け、脾臓摘出術を施行した例は 17% であった。多重ロジスティック回帰モデルでは、脾臓摘出術と主要な合併症(OR 0.96、95%CI 0.91-1.03、p=0.25)や VTE(OR 1.05,95%CI 0.96-1.14、p=0.33)との関連性は示されなかった。脾臓摘出術は、独立して感染と関連していた(OR 1.07,95%CI 1.00-1.14、p=0.045)。感染患者のサブ群分析では、脾臓摘出が肺炎と最も強く関連していることが示された(OR 1.41,95%CI 1.26-1.57、p<0.001)。

・脾臓摘出術は、入院中の総合併症や VTE 率の上昇と関連していない。しかしながら、脾臓摘出術は肺炎の発生率が高いことと関連している。

[!]:やはり脾臓は免疫臓器なんだな。脾臓を取ってしまうと血小板数が増えるので、相対的に VTE リスクが高まるということらしい。
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【出典】
Splenectomy is associated with higher infection and pneumonia rates among trauma laparotomy patients
The American Journal of Surgery Published online: April 7, 2017

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