末梢神経ブロック補助薬としての神経周囲 vs 静脈内デキサメタゾン:系統的レビューとメタ分析

デキサメタゾン4.png・デキサメタゾンは、末梢神経ブロックの鎮痛の持続時間を延長するために使用される、局所麻酔に有用な補助薬である。最近の無作為化比較試験(RCT)は、この点に関して神経周囲投与 vs 静注(IV)投与のいずれがが優れているかに関して相反する結果を示しており、デキサメタゾンの神経周囲使用は、依然として適応外使用のままである。そこで、著者らは RCT の系統的レビューとメタ分析を実施することにした。

・PRISMA ガイドラインに従って、著者らは、主要評価項目として、痛覚消失の持続時間を報告している神経周囲 vs 静脈内投与のデキサメタゾンを比較する RCT のランダム効果メタ分析を行った。

・11 件の RCT が包含基準を満たし、合計 1076 人の被験者が含まれた。 神経周囲デキサメタゾンは、静脈内デキサメタゾンと比較して 3.77 時間(95%信頼区間[CI]、1.87-5.68 時間、P<0.001)だけ鎮痛持続時間を延長したが、統計的に異質性が高かった。副次評価項目について、神経周囲デキサメタゾンは、静脈内投与に比較して、運動(3.47 時間[ 95%CI、1.49-5.45]、P<0.001)と知覚(2.28 時間 [95%CI、0.38-4.17]、P=0.019)の両方のブロック持続時間を延長した。さらに、神経周囲デキサメタゾン患者の方が、24 時間時点での経口オピオイド使用量がわずかに少なかった(経口モルヒネ相当量 7.1mg[95%CI、0.74-13.5mg]、P=0.029)が、他の副次評価高位目については、統計的有意差はなかった。特に、有害事象の増加は検出されなかった。

・著者らのメタ分析に含まれる RCT を見る限りでは、神経周囲デキサメタゾンは、鎮痛持続時間を延長する。3.77 時間という効果の程度は、神経周囲デキサメタゾンを静脈内投与よりもルーチンに投与するべきか、あるいは、そのような延長が臨床的に重要であろう特定の患者に取っておくのかについての疑問を生じさせる。

[!]:夜中に痛みが強くなるのと、朝方に強くなるのとでは、睡眠の充足度に差が出るので、疼痛の出現時間が深夜にならないように選択するべきかな。
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【出典】
Perineural Versus Intravenous Dexamethasone as an Adjuvant for Peripheral Nerve Blocks: A Systematic Review and Meta-Analysis.
Reg Anesth Pain Med. 2017 May/Jun;42(3):319-326. doi: 10.1097/AAP.0000000000000571.

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