成人呼吸困難患者におけるマスク換気のための修正顎先拳上法と EC 法との比較

・マスク換気(MV)は基本的な救命処置スキルである。著者らは、MV のための顎先挙上操作を使用し、修正顎先挙上法(MCL)と命名した。EC 法は、MV に使用される最も一般的な方法である。本研究の目的は、呼気一回換気量(TV)の点で、MV に際しての両法の有効性を比較することである。二番目には、著者らはまた、これらの両法の実施に及ぼす経験の影響を評価した。

・研究場所は著者らの病院の手術室であった。これは、前向き無作為化クロスオーバー試験であった。全身麻酔下に待機的手術を受ける成人 108 名を募集した。全患者において、処置担当者(初心者/麻酔科医)は、両法を実施するにあたり、無作為に、EC 法か、MCL 法で開始した。呼気 TV を、各法ごとに 1 分間測定した。TV を比較するために対応のある t 検定を使用した。

・平均 TV は、EC 群よりも MCL 群の方が有意に大きかった(528.08[104.96]mL vs 483.39[103]mL、P<0.001)。初心者(521.89[117.9]mL vs 478.70[130.29]mL、P<0.001)ならびに麻酔科医(534.27[110.85]mL vs 488.08[111.6]mL、P<0.001)は、EC 法よりも MCL 法の方が有意に大きな TV を出すことができた。EC 法(P=0.474)またはMCL 法(P=0.187)に関して、初心者と麻酔科医間で TV の有意差はなかった。麻酔科医だけでなく初心者も MCL 法の方が満足できると感じた(70%)。

[!]:C-E 法では、第 3~4 指を下顎枝に沿わせて第 5 指を下顎角後方において、下顎を前方に突出(亜脱臼)させるが、MCL 法では、3 本の指を揃えて顎先に沿わせて顎先挙上を行う。MCL 法の方が従来の E-C 法よりも、頭部伸展が確実で、対側マスクシーリングがタイトになるため大きな換気量が出せるのではないかとしている。

【出典】
Comparison of modified chin lift technique with EC technique for mask ventilation in adult apneic patients
Anesth Essays Res. 2016 Sep-Dec; 10(3): 643?648.

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