末梢神経ブロック後鎮痛延長のための神経周囲 vs 全身デキサメタゾンの有効性:系統的ビューとメタ分析

デキサメタゾン5.png・神経周囲デキサメタゾンは、鎮痛持続時間を延長するために、区域麻酔において人気を得ているが、全身投与よりも利点があるという論争がある。このメタ分析の目的は、末梢神経ブロック時の両与経路の鎮痛効果を比較することであった。

・この方法論は、PRISMA 宣言のガイドラインに従った。主要評価項目は、投与された局所麻酔薬(ブピバカインか、またはロピバカイン)の種類にしたがって分析された鎮痛持続期間であった。副次評価項目には、モルヒネ i.v 等価物の累積オピオイド消費量、疼痛スコア、合併症率(神経学的合併症、感染、高血糖)が含まれた。

・914 例の患者を含む 11 件の対照試験が確認された。麻酔の持続時間は、神経周囲デキサメタゾンの方が、全身投与デキサメタゾンよりも平均差 3 時間[95%信頼区間(CI):1.4-4.5時間、P=0.0001]で有意に延長した。サブ群分析では、鎮痛持続時間は、ブピバカインでは 21% 延長(平均差:4.0 時間、95%CI:2.8-5.2 時間、P<0.00001)し、ロピバカインでは 12%(平均差:2.0 時間; 95%CI -0.5~4.5時間、P=0.11)延長した。今回の主要評価項目のエビデンスの質は、GRADE システムによれば中程度であった。他の副次評価項目には有意差はなかった。神経学的な合併症や感染は報告されなかった。デキサメタゾンを全身投与した場合、ブドウ糖濃度は上昇しなかったが、この評価項目は 2 件の試験でのみ報告された。

・したがって、ブピバカインに併用投与した神経周囲デキサメタゾンは、全身投与に比べて、他の疼痛関連転機に影響することなく、鎮痛持続時間をわずかに延長するという中程度のエビデンスがあるが、ロピバカインではない。神経周囲デキサメタゾン注入は、この投与経路の適応外使用であることを考慮して、慎重にバランスを取るべきである。


【出典】
Efficacy of perineural vs systemic dexamethasone to prolong analgesia after peripheral nerve block: a systematic review and meta-analysis
British Journal of Anaesthesia, Volume 119, Issue 2, 1 August 2017, Pages 183?191

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