末梢神経ブロックにおけるブプレノルフィンの有効性と安全性:無作為化比較試験のメタ分析

・局所麻酔薬を単独で投与すると、神経ブロックによって提供される鎮痛持続時間が制限される。そこで、単回注入神経ブロック後の術後鎮痛時間を延長するために、局所麻酔薬への様々な添加剤が調査されている。今回のメタ分析の目的は、末梢神経ブロックに際して、局所麻酔薬に神経周囲ブプレノルフィンを添加した場合の有効性と安全性を、局所麻酔薬単独、ブプレノルフィンの全身投与を併用した場合、あるいは他の神経周囲オピオイドを添加した場合とを比較して評価することであった。

・無作為化比較試験(RCT)の系統的レビューとメタ分析。MEDLINE、CENTRAL、EMBASE(03/2016 まで)のデータソースを体系的に検索した。局所麻酔薬単独、ブプレノルフィンの全身投与を併用した場合、あるいは他の神経周囲オピオイドを添加した場合とを比較して、局所麻酔薬に神経周囲ブプレノルフィンを添加した場合の有効性と安全性に焦点を当てたすべての RCT を含めた。

・13 件の RCT(685 人の患者)を含めた。局所麻酔薬を併用した神経周囲ブプレノルフィンで治療した参加者は、局所麻酔単独の場合よりも鎮痛持続時間が長かった(平均差 8.64 時間、95%信頼区間(6.44~10.85)、P<0.01]。しかし、ブプレノルフィン群は、術後悪心嘔吐(PONV)の相対リスク(RR)が有意に高かった(RR 5.0、95%CI(1.12~22.27); P=0.03]。ブプレノルフィンの神経周囲投与は、筋肉内投与よりも鎮痛持続時間が長く[平均差 6.87 時間、95%CI(4.02~9.71); P<0.01]、投与法間で PONV の発症率に差はなかった(RR 0.76、95%CI(0.28~2.03)、P=0.58]。

・本メタ分析により、局所麻酔薬による末梢神経ブロックにブプレノルフィンを添加すると、術後鎮痛が約 8 時間延長されるが、PONV のリスクは有意に増加することが明らかになった。神経周囲投与は、全身投与より効果的であるが、同様の PONV リスクと関連している。しかし、これらの結果は異質性の影響を受けていたので、今後はさらなる試験(特に直接比較)が必要である。

[!]:約 8 時間延長というのはすごいな。神経ブロックにププレノルフィンを併用するなら、全身投与に比べて、少量投与とし PONV 対策をしっかりするべきということだな。

【 出典 】
Eur J Anaesthesiol. 2017 Mar 31. doi: 10.1097/EJA.0000000000000628. [Epub ahead of print]
Efficacy and safety of buprenorphine in peripheral nerve blocks: A meta-analysis of randomised controlled trials.

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