予防的アトロピン投与は、プロポフォールと高用量レミフェンタニルによる麻酔導入の負の血行動態効果を軽減

・プロポフォールとレミフェンタニルによる麻酔導入は、しばしば望ましくない徐脈と低血圧を誘発し、組織酸素化に関する懸念を引き起こす。レミフェンタニルの電気生理学的心臓効果は、アトロピンによって拮抗できる可能性がある。研究の目的は、アトロピンの予防投与が、麻酔導入時のプロポフォールと高用量レミフェンタニルの負の循環動態効果を減弱するかどうかを調査することであった。

・オランダのグローニンゲン大学メディカルセンター単施設での二重盲式無作為化比較試験で、全身麻酔下に手術予定の 60 人の正常血液量の患者を対象とした。麻酔は、プロポフォールの標的効果部位濃度(Ce)2.5μgml とした TCI 注入と、レミフェンタニル(TCI)(Ce8 ng/ml)、シスアトラクリウムで導入維持された。麻酔導入直前にメチルアトロピン(500μg)か、または 0.9% 生食を投与した。主要評価項目は。平均動脈圧(MAP)、心拍数(HR)、心係数(CI)、RPP(心拍数血圧積)、脳組織酸素化、末梢組織酸素化の麻酔導入時(T0)と 10 分後(T10)との変化(Δ)であった。

・アトロピンは、T0 と T10 間の評価項目測定値の変化を有意に減弱させた。中央値(四分位範囲)の変化は MAP、Δ= -24(-40~-21) vs Δ= -37 mmHg(-41~-31)(P = 0.02)、 HR、Δ= 0±13 vs -19±11bpm(P<0.01)、CI:Δ= -0.4±0.7 vs -0.9±0.6l min(P<0.01)、RPP:Δ= -3241(-5015~-613) vs Δ= -5712mmHg min(-6715~ -3917)(P<0.01)であった。脳組織酸素化および末梢組織酸素化はいずれの群においても変化がなかった。アトロピン投与後の最大 HR は、102(86~116) vs 85bpm(76~95)であった。

・プロポフォールと高用量レミフェンタニルによる麻酔導入前のアトロピン投与は、HR、MAP、CI の減少を有意に軽減できる。

[!]:プロポフォールと高用量レミフェンタニルによる麻酔導入の前にアトロピンを投与すると血行動態の悪化を有意に予防できると。エフェドリンの同時投与の方が効果的だと思うが。

【出典】
Prophylactic atropine administration attenuates the negative haemodynamic effects of induction of anaesthesia with propofol and high-dose remifentanil: A randomised controlled trial.
Eur J Anaesthesiol. 2017 Oct;34(10):695-701. doi: 10.1097/EJA.0000000000000639.

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