自発呼吸中の小児ラリンジアルマスクのカフ圧を調整することによるエアリークの減少

・ラリンジアルマスク(LMA)カフの最適な膨張は、リーク容量が少なく、気道合併症が最少である換気を可能にするはずである。メーカー推奨事項は様々であり、臨床エンドポイントは、カフの過膨張とLMA 周囲のリーク増加と関連することが示されている。しかし、大部分の小児施設では、LMA のカフ圧測定はルーチンではなく、臨床研究では LMA の最適カフ圧は決定されていない。

・これは、LMA(サイズ 1.5-3)を介した自発呼吸の待機的全身麻酔を受ける小児患者 100 人の前向き調査であった。LMA のカフ圧は、較正済み圧力計を使用して、メーカーが推奨する LMA カフ圧範囲(≦60cmH2O)内の 3 段階の異なる値(60、40、20cmH2O)に調整した。3 つの対応する吸気と呼吸の 1 回換気量を記録し、その差を「リーク容量」として計算した。

・カフ圧 20 と 60 cmH2O の場合と比較して、リーク容量は、大部分の患者(83%)では、カフ圧 40 cmH2O[中央値(範囲)0.42(0.09-1.00)ml/kg] で最も低かった一方で、17% の小児では、 20cmH2O[0.51(0.11-1.79)ml/kg] でリークが最小であった。最大リーク量は全群でカフ圧 60cmH2O の場合に生じ[0.65(0.18-1.27)ml/kg]、いずれの患者においてもエアリーク最小値とは関連していなかった。

・自発呼吸下では、カフ圧計を使用して、カフ圧 40 cmH2O とした場合、LMA 周囲のリーク減少と関係していたのに対して、それよりも高い場合(60 cmH2O)や低い場合(20 cmH2O)にはリーク容量が増加するという結果となった。自発呼吸の小児では、小児用サイズの LMA のカフ圧をメーカー推奨値よりも低くしても、LMA カフ周囲のリークを最小限に抑えた換気が可能になる。

[!]:これは、やや古い文献。人工呼吸(陽圧換気)時には、エアリークは吸気時(気道内陽圧)に生じるが、自発呼吸下では、吸気時気道内圧は陰圧になり、マスクが喉頭側に引き寄せられ、呼気に気道内陽圧になってマスクが浮き気味になってリークが生じるだろう。

※ 第1段落の「臨床エンドポイント」とは、カフにエアを注入した時に、ラリマのチューブ部分が少し浮き上がるように動くことを指している。


【出典】
Reduced air leakage by adjusting the cuff pressure in pediatric laryngeal mask airways during spontaneous ventilation.
Paediatr Anaesth. 2010 Apr;20(4):313-7. doi: 10.1111/j.1460-9592.2010.03277.x.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック