スガマデクスの投与をずらすと、覚醒時高度咳嗽のリスクが低下する:無作為化比較試験

スガマデクス4.png・覚醒時の咳嗽は、スガマデクス拮抗に伴うよく見られる副作用として報告されている。著者らは、単施設、無作為化二重盲式試験において、スガマデクスの投与をずらすと覚醒時咳嗽を減少させるかどうか調査した。

・ASA I/III の成人 120 人を、抜管前に 1mg/kg のスガマデクスと抜管直後にさらに 1mg/kg で拮抗する(時間差群)か、スガマデクス 2mg/kg を単回投与(単回ボーラス群)か、ネオスチグミン 0.02mg/kg+グリコピロレート投与(ネオスチグミン群)によって無作為に拮抗させた。

・スガマデクスの単回ボーラスで拮抗した患者の 70%(n=28)が、グレード 3 の覚醒時咳嗽を呈したのに対して、時間差群で 12.5%(n=5)、ネオスチグミン群で 17.5%(n=7)であった(p<0.001)。咳嗽のほかに、覚醒時興奮も単回ボーラスのスガマデクス群で最も多かった(n=14、35%、p=0.005)。一方、時差群では、覚醒時の咳嗽(RR 0.25、p=0.039)に加えて、高度咳嗽(RR 0.2、p<0.001)、興奮(RR 0.43、p=0.010)、麻酔回復室での早期の咽喉頭痛(RR 0.70、p=0.036)の発症リスクを低下させた。高度の覚醒時咳嗽(RR 0.86、p=0.762)、麻酔回復室での高度咳嗽(RR 1.0、p=1.000)、咽喉頭痛(RR 1.17、p=0.502)はスガマデクス時差群と、ネオスチグミンを投与した対照群との間で差がなかった。タイミングの点では、麻酔薬中止から、拮抗と抜管までに要した時間は、スガマデクス投与をずらしても遅延はなかった(覚醒時間 6.0±3.2 秒、p=0.625、と 拮抗時間 6.5±3.5 秒、p=0.809)。

・拮抗のためにスガマデクスの投与をずらすことによって、よく見られる覚醒時と術後早期の合併症を効果的に減少させるであろう。

[!]:なるほどね。抜管するまでは半リバースして、抜管後にフルリバースすれば、無駄な高度咳嗽を減らせると。これも麻酔科医としての「優しさ」のテクニックだな。

【出典】
Staggering the dose of sugammadex lowers risks for severe emergence cough: a randomized control trial.
BMC Anesthesiol. 2017 Oct 11;17(1):137. doi: 10.1186/s12871-017-0430-3.

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