鼡径ヘルニア修復術を受ける小児には、筋弛緩薬が必要か?前向き、無作為化対照試験

・術中の筋弛緩薬は広く使用されているが、術後の残存麻痺と関連することが知られており、それは肺合併症のリスク増加に関連することが知られているいる。したがって、その使用は個別化され、必須である手術に限定されるべきである。著者らは、鼡径ヘルニア修復術をを受ける小児の術野状態に筋弛緩薬を使用しないことが影響するかどうかを調べた。

・60% 亜酸素化窒素+セボフルランを用いて麻酔を導入、維持し、気道を i-gel を用いて維持した。合計で、年齢 1~6 歳の小児 66 人が無作為化されてロクロニウム(ロクロニウム群、n=33)か、または生食(対照群、n=33)を投与された。そのうち 61 人の小児が研究を終了した。手術を行った同一の外科医が、各患者の術野状態を 4 点スケール(1=不良、2=許容、3 =良好、4=優秀)で評価した。術中の患者の体動、回復時間、覚醒時興奮、術後疼痛スコアを評価した。

・対照群では 1 例、術中体動を示したがロクロニウム群では 1 例もなかった。非劣性試験を術中患者の運動について行ったところ、非劣性マージンを 20% とすると、絶対リスクの差は 3.3%(95%信頼区間-8.0%~16.7%)であり、生食群はロクロニウム群より劣っていなかった。全ての患者は良好~優秀な術野状態を示し、2 群間に差は見られなかった。回復時間は、対照群の方がロクロニウム群よりも短かった(4.5±1.8 vs 5.6±2.2 分、P=0.028)。

・i-gel を用いたセボフルラン麻酔下で鼡径ヘルニア修復術を受けた年齢 1 ~6 歳の小児では、筋弛緩薬を使用しない場合、筋弛緩薬を使用する場合に比べて、同様の術中状態を示し、回復時間が短縮された。

[!]:小児鼡径ヘルニア手術を i-gel で気道管理する場合、筋弛緩薬は必要ないと。

【出典】
Is neuromuscular blocker needed in children undergoing inguinal herniorrhaphy?: A prospective, randomized, and controlled trial.
Medicine (Baltimore). 2017 Jun;96(26):e7259. doi: 10.1097/MD.0000000000007259.

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