筋弛緩を必要とする非心臓手術を受ける患者の麻酔回復室における合併症および関連する医療資源利用の発生率

<ハイライト>
・手術を受けた患者では、PACU における主要な合併症(2.1%)および軽度の合併症(35.1%)の発生はよくある。
・ICU 入室率は、合併症がないのが 1.3%、軽度の合併症ありが 3%、重大な合併症ありが 54% であった
・院内死亡率は合併症なしで 0.2%、軽度の合併症で 0.4%、重大な合併症で 3% であった。
・筋弛緩薬の拮抗は、重大な合併症のリスクを有意に減少させる(1.7% vs 6.0)

<要旨>
・筋弛緩薬(NMBA)の使用は、有意な術後残存筋弛緩および合併症と関連付けられてきた。術中の NMBA を使用した患者の麻酔回復室(PACU)内での術後合併症の発生率についての臨床的エビデンスは欠如している。本研究は、NMBA の使用に伴う術後合併症の発生率を推定し、医療資源利用との関連性を評価することを目的としている。

・2005 年 4 月?2013 年 12 月までの非心臓手術を受け、NMBA を投与された成人を対象とした、3 次医療施設の麻酔回復室での後ろ向きコホート研究である。著者らは、、1)重大および軽度な PACU 合併症の発生率、2) NMBA 拮抗薬(ネオスチグミン)を投与された患者 vs 拮抗なしの患者における術後合併症の発生率を評価した。 3) PACU での合併症と医療資源利用との関係を二次的に評価した。

・重大な合併症の発生率は 2.1% であり、軽度の合併症の発生率は 35.2% であった。合併症のない患者では ICU 入室率は 1.3% であり、軽度の患者では 5.2%、重大な合併症では 30.6% であった。軽度(6.2±64 時間)および合併症なし(1.7±28 時間)の患者と比較して、重大な合併症(52.1±203 時間)患者では、ICU 在室期間が長かった。ネオスチグミンを投与しなかった場合と比較して、NMBA とネオスチグミンを投与された患者は、重大な合併症(1.7% vs 6.05%)、再挿管率(0.8% vs 4.6%)、予定外 ICU 入室(0.8% 3.2%)が少なかった。

・本研究では、非心臓手術後の主要 PACU 合併症の発生率は 2.1% であり、最もよくある合併症は再挿管と ICU 入室であることを明らかにした。 NMBA の拮抗薬を投与された患者は、再挿管と予定外の ICU 入室のリスクが低かったことから、拮抗薬のルーチンの使用が正当化される。完全な NMBA 拮抗は、予防可能な患者への害と医療資源使用を軽減する上で極めて重要である。

[!]:まず第一歩としては、筋弛緩薬をむやみに使いすぎないことが重要だと思う。次に、完全な拮抗。

【出典】
Incidence of complications in the post-anesthesia care unit and associated healthcare utilization in patients undergoing non-cardiac surgery requiring neuromuscular blockade 2005?2013: A single center study
Journal of Clinical Anesthesia December 2017Volume 43, Pages 33?38

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