肥満症手術における鎮痛侵害受容指数(ANI)ガイド下の術中鎮痛の利点:非対応症例対照研究

・鎮痛侵害受容指数(ANI)は、周術期における疼痛-侵害受容バランスの評価のために提案されてきた。肥満患者では、薬理学的変化によって鎮痛管理が困難になるのだが、著者らは ANI による鎮痛モニタリングが、肥満症手術中の術中オピオイド消費量を減少させると仮定した。

・本単施設観察非対応症例対照研究は、肥満症手術時に ANI モニタリング(ANI+群 vs ANI-群)をした場合としなかった場合で、肥満患者(BMI≧35kg/m2)から得た周術期データを比較することを目的とした。術中鎮痛は、スフェンタニルの注射によって提供され、ANI-群では臨床医の評価に従って、ANI+群では ANI 値に従って実施された。主要評価項目は、術中の平均スフェンタニル必要量であった。副次評価項目には、術後 24 時間での、術後モルヒネ投与量増減の必要性、悪心嘔吐の発生、呼吸困難、疼痛スコアが含まれた。

・2013 年 12 月から 2016 年 9 月までに 60 人の肥満患者(1 群あたり 30 人)が含まれた。スフェンタニルの 1 時間当たりの平均消費量は、ANI+群(0.15±0.05μg/kg/h vs 0.17±0.05μg/kg/h、P=0.038)のほうが有意に低かった。悪心嘔吐の発生率、急性の呼吸困難、術後モルヒネ投与量増減の必要性、術後 24 時間の疼痛スコアについて群間差は認められなかった。

・ANI モニタリングの使用は、肥満症手術中のスフェンタニルの術中必要量を減少させる可能性があるが、副作用の減少を伴わないようである。

[!]:肥満症手術で ANI を鎮痛モニター・ガイドとした場合、術中のオピオイド消費量を減少させることができたと。


【出典】
Benefits of intraoperative analgesia guided by the Analgesia Nociception Index (ANI) in bariatric surgery: An unmatched case-control study.
Anaesth Crit Care Pain Med. 2017 Oct 12. pii: S2352-5568(17)30139-X. doi: 10.1016/j.accpm.2017.09.004. [Epub ahead of print]

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