セボフルランは、高周波刺激中に存在する場合は、長期増強の誘導を阻止するが、前にだけ存在する場合には阻

・本研究は、セボフルランが長期増強を誘発する高周波刺激中に存在する場合にのみ、長期増強を遮断するという仮説を検証する。

・長期増強(記憶の電気生理学的相関)は、高周波刺激によって誘発され、CA1 領域における興奮性シナプス後電位勾配の持続的な増加として測定された。

・セボフルラン非投与群では長期増強が誘発された(171±58% vs 96±11%; n=13、平均±SD)。高頻度刺激中にセボフルラン(4%)が存在する場合には、長期増強は阻止された(92±22% vs 99±7%、n=6)。セボフルランは、単一の試験刺激に対する興奮性シナプス後電位の大きさを 59±17% 減少させたが、100Hz の高周波刺激中の興奮性シナプス後電位の大きさを有意に減少させなかった。セボフルランを高周波刺激の 10 分前に人工脳脊髄液から除去した場合、長期増強が誘発された(185±48%、n=7)。これは、セボフルランを含まないスライスにおける長期増強(171±58)と変わらなかった。セボフルランは、生理的刺激である ? バースト刺激の前には、長期増強の誘発を妨げなかった(151±37% vs 161±34%、n=7)。

・セボフルランは、高周波刺激中に存在する場合、長期増強の形成を阻止する。セボフルランが高周波刺激の前に中断された場合、長期増強の妨害は持続しない。これらの結果は、どうして短時間の不十分なセボフルラン麻酔では、術中の痛みを伴う、または外傷性の事象が記憶されることになるのかを説明する可能性がある。

[!]:反復学習うによって記憶の形成が定着(=長期増強)するのと同じメカニズムで、強い刺激が反復すると、その刺激が疼痛として神経系に定着してしまう。不十分な麻酔では、疼痛の記憶が残ってしまう。術中の十分な鎮痛や、神経系の抑制によって長期増強を抑制することができる。

【出典】
Sevoflurane Blocks the Induction of Long-term Potentiation When Present during, but Not When Present Only before, the High-frequency Stimulation
Anesthesiology 3 2018, Vol.128, 555-563

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