術前糖尿病管理が待機的手術後の血糖コントロールと臨床転帰に及ぼす影響

・本研究の目的は、術前糖尿病管理が待機手術後の血糖コントロールと臨床転帰を改善できるかどうかを評価することであった。待機手術前の糖尿病治療の重要性に関するデータが不足している。糖尿病はしばしば術前に無視され、後に積極的に治療される。

・糖尿病患者を特定し、予定手術前に積極的に治療した。プログラム実施の 2 年前と 2年 後の全待機的手術のデータを収集した。

・最初の手術を受けた 31392 人の患者のうち、3909 人が糖尿病であった。プログラムの前が 2072 人で、後が 1835 人であった。手術当日の平均血糖値は、プログラム前が 146.4±51.9mg/dL、プログラム後が 139.9±45.6mg/dL であった(P=0.0028)。入院糖尿病チームが見た患者の割合が増加した。入院中の平均血糖値は、プログラム前が 166.7±42.9 mg/dL、プログラム後が 158.3±46.6 mg/dL であった(P<0.0001)。低血糖(<50mg/dL)のエピソードを有する患者の割合は、プログラム前が 4.93% で、プログラム後が 2.48% であった(P<0.0001)。糖尿病患者では入院期間(LOS)が減少(4.8±5.3日から 4.6±4.3日へ、P=0.01)し、非糖尿病患者では変化がなかった(それぞれ 4.0±4.5 日と 4.1±4.8、P=0.42)。静脈内抗生剤使用、家に退院した患者、腎不全、心筋梗塞、脳梗塞、院内死亡率の変化は糖尿病群と非糖尿病群で同様であった。

・術前および入院中の糖尿病管理は、手術日と術後の血糖コントロールを改善し、低血糖の発生率を低下させる。これらの変化は最終的に臨床転帰を改善する可能性がある。本研究では、LOS の減少は、統計的に有意であったが、臨床的意義ははっきりしなかった。

[!]:術前からの積極的な糖尿病管理は、明らかに周術期合併症を減らせるといえる程の成果はなかったということか。

【出典】
Effect of Preoperative Diabetes Management on Glycemic Control and Clinical Outcomes After Elective Surgery.
Ann Surg. 2018 May;267(5):858-862. doi: 10.1097/SLA.0000000000002323.

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