腹腔鏡下主要非心臓手術後高齢患者の術後せん妄に及ぼすデキスメデトミジンのタイミングと投与量の影響

<ハイライト>
・デキスメデトミジンの周術期長期持続投与は、術後せん妄の発生率および重症度を低下させる。
・デキスメデトミジンは IL-6 などの炎症性サイトカインも減少させた。
・術後 24 時間目の IL-6 は、術後せん妄の予測に重要な因子である可能性がある。

<要旨>
・術後せん妄を予防するための処方の用量とタイミングについての臨床データはほとんどなかった。本研究は、腹腔鏡下主要非心臓手術後高齢者の術後せん妄に及ぼすデキスメデトミジンのタイミングと投与量の影響を調査することを目的とした。

・全身麻酔下で腹腔鏡下主要非心臓手術を受けた年齢 35 歳以上の合計 354人患者に、麻酔導入から手術終了までデキスメデトミジン 1μg/kg ボーラスを投与し、その後 0.2~0.7μg/kg/h の持続注入[D1 群])、手術終了前 15 分にデキスメデトミジン(1μg/kgボーラス[D2 群]);または生食(S 群)を投与した。手術後 5 日間のせん妄の発生率と持続時間、サイトカイン(腫瘍壊死因子-α(TNFα)、インターロイキン[IL]-1β、IL-2、IL-6、IL-8、IL-10)および手術後 1 時間と 24 時間にコルチゾール値を測定した。

・D1 群はせん妄の発生率と持続時間を減少させ、D2 群は S 群に比べてせん妄患者の持続時間を減少させた。D1 群では S 群よりも手術 1 時間と 24 時間後で IL-6 値が有意に低下し、D2 群よりも術後 24 時間で低かった。D2 群の IL-6 値は、S 群よりも手術後 1 時間で有意に低かった。しかし、D2 群のせん妄患者の IL-6 値は、S 群よりも手術後 1 時間と 24 時間で有意に低かった。手術 1 時間後のコルチゾール値は、D1 群と D2 群のほうが S 群よりも有意に低かった。

・デキスメデトミジンの投与量とタイミングは、せん妄予防において重要であると思われた。デキスメデトミジンによるせん妄の発生率と持続時間の減少は、手術後 24 時間の IL-6 値の低下と関連していた。

[!]:術後のせん妄は炎症性サイトカインの濃度と関係しているようだ。

【出典】
The effect of the timing and dose of dexmedetomidine on postoperative delirium in elderly patients after laparoscopic major non-cardiac surgery: A double blind randomized controlled study
Journal of Clinical Anesthesia June 2018Volume 47, Pages 27?32

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