肺手術およびレミフェンタニル注入を受ける患者の術後痛覚過敏を予防するための低用量ブプレノルフィン注入

・術後続発性痛覚過敏は、痛覚経路促進および/または急性オピオイド曝露による中枢感作から生じる。後者は、オピオイド誘発性痛覚過敏(OIH)としても知られている。強力なμ-オピオイド作動薬であるレミフェンタニルは、術後痛覚過敏を誘発し、術後疼痛スコアおよびオピオイド消費量を増加させると報告されている。続発性痛覚過敏の根底にある病態生理は、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)媒介性痛覚経路を含む。本研究では、レミフェンタニル注入を受ける患者で、抗 NMDA 活性を有するオピオイドであるブプレノルフィンの低用量を周術期に注入によって、術後続発性痛覚過敏を予防できるかどうかを検討した。

・全身麻酔下の肺手術中にレミフェンタニル注入を受ける 64 人の患者に、ブプレノルフィンの静脈内持続注入.(25μg/時、24 時間)か、またはモルヒネ(等鎮痛用量)を周術期に投与した。穿刺時痛覚過敏の有無と程度を術後 1 日に評価した。副次評価項目変数には、術後疼痛スコア、オピオイド消費量、術後 1~3 ヵ月間の術後神経因性疼痛が含まれた。

・対照群では、治療群よりも多くの患者で、手術切開部周囲の痛覚過敏、または異痛症の明確な領域が見られた。抜管から初回モルヒネレスキュー投与までの平均時間は、ブプレノルフィン処置群の方がモルヒネ処置群よりも 2 倍長く、18 vs 9 分(P=0.002)であった。術後 30 分で、モルヒネ投与患者のほうが、ブプレノルフィン処置患者よりも、初回鎮痛薬投与に対して高いハザード比を有していた(P=0.009)。3 ヵ月後では、両群間に差は認められなかった。

・低用量のブプレノルフィン注入は、手術切開部周囲の続発性痛覚過敏の発症を予防するが、3 ヶ月の追跡期間での長期的有効性を示さない。

[!]:低用量のプブレノルフィンの併用が、レミフェンタニル麻酔後の痛覚過敏を予防すると。

【出典】
Low-dose buprenorphine infusion to prevent postoperative hyperalgesia in patients undergoing major lung surgery and remifentanil infusion: a double-blind, randomized, active-controlled trial.
Br J Anaesth. 2017 Oct 1;119(4):792-802. doi: 10.1093/bja/aex174.

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