高齢患者におけるロクロニウム誘発筋弛緩の発現に及ぼす心拍出量の影響

・本研究の目的は、高齢患者でロクロニウム誘発筋弛緩の発現と動脈圧に基づく心拍出量(CO)との間の関係を解明することであった。

・年齢 65~83 歳の 40 人の高齢患者を本研究に登録した。麻酔導入後、尺骨神経四連刺激に対する拇指内転筋の収縮を加速度筋弛緩モニターで評価し、CO 測定後にロクロニウムを 1mg/kg 投与した。ロクロニウム作用の発現と CO との相関を分析した。

・麻酔導入後の平均[SD]CO は 5.1[1.8]L/min から 3.8[1.1]L/min に減少した。ロクロニウム誘発筋弛緩の発現時間は 110.3±23.9 秒(範囲60~165)であった。ロクロニウムの効果発現時間と CO との間には統計的に有意な逆相関があった[発現時間(秒)= -13.2×CO+159.7、R2=0.376]。

・高齢者では、CO はロクロニウムの作用発現に影響を及ぼす。

[!]:高齢者ではロクロニウムの効果発現時間が遅れるが、これは若年者に比べて心拍出量が低下していることが主な原因とされる。アトロピンやエフェドリンを使用して心拍出量を増加させれば効果発現が早まるという事だ。また、高齢者ではプライミングしておくという手もある。

【出典】
Effects of cardiac output on the onset of rocuronium-induced neuromuscular block in elderly patients
J Anesth. 2018 May 21. doi: 10.1007/s00540-018-2510-z. [Epub ahead of print]

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