コルチコステロイドの使用と集中治療室獲得の筋力低下:系統的レビューとメタ分析

・コルチコステロイドの使用と集中治療室(ICU)獲得筋力低下との関連性は不明である。重症成人患者における副腎皮質ステロイド使用と ICU 獲得筋力低下との関係を評価した。

・データベースの創始から 2017 年 10 月 10 日まで、PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Cumulative Index to Nursing & Allied Health Literature を検索した。2 人の著者が独立してタイトル/抄録を一次審査し、全文テキスト記事をレビューした。成人の ICU 患者におけるコルチコステロイドと ICU 獲得筋力低下との間の関連性を評価した無作為化比較試験と前向きコホート研究が選択された。含まれた研究からのデータ抽出は、2 人の独立した査読者によって行われた。メタ分析は Stata バージョン12.0 を用いて行った。オッズ比(OR)と 95% 信頼区間(CI)を用いて結果を分析した。ランダム効果モデルを用いてデータをプールし、χ2 と I2 統計を用いて異質性を評価した。出版バイアスをファンネル・プロットで定性分析し、Begg's test と Egger's test で定量分析した。

・1 件の無作為化比較試験と 17 件の前向きコホート研究がこのレビューに含まれた。メタ分析後、含まれた研究の効果サイズは、コルチコステロイド使用と ICU 獲得筋力低下との間に統計的に有意な関連性を示した(OR 1.84; 95%CI 1.26-2.67; I2=67.2%)。サブ群分析は、コルチコステロイドの使用と、臨床的筋力低下患者(OR 2.06; 95%CI 1.27-3.33; I2=60.6%)、人工呼吸患者(OR 2.00; 95%CI 1.23-3.27; I2=60.6)、大規模な被験者数(OR 1.61; 95%CI 1.02-2.53; I2=74.9% %)に限定した研究との間には有意な関連性が示唆され、電気生理学的異常のある患者(1.65; 95%CI 0.92-2.95; I2=70.6)や、敗血症患者(OR 1.96; 95%CI0.61-6.30; I2=80.8%)に限定した研究では示唆されなかった。しかし、統計的異質性は明らかであった。有意な出版バイアスはレビューでは認めれなかった。全体的なエビデンスの質は、無作為化対照試験では高く、含めた前向きコホート研究では非常に低かった。

・このレビューでは、コルチコステロイドの使用と ICU 獲得筋力低下との間に有意な関連性が示唆された。従って、ICU 獲得筋力低下のリスクを低減するために、臨床診療においてコルチコステロイドの投与は制限、あるいは投与時間が短縮されるべきである。

【出典】
Corticosteroid use and intensive care unit-acquired weakness: A systematic review and meta-analysis
Crit Care. 2018 Aug 3;22(1):187. doi: 10.1186/s13054-018-2111-0.

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