術後疼痛と片肺換気時の換気値に及ぼす受動喫煙の影響:前向き臨床試験

受動喫煙4.png・研究の目的は、受動喫煙(SHS)と肺葉切除術の片肺換気(OLV)時の酸素化、受動喫煙と術後鎮痛剤消費量との関係を調査することであった。

・大学医学部、手術室での前向き研究で、開胸術による肺葉切除術を予定された、ASA-II/III 、年齢 18~65 歳、肥満指数(BMI)<35kg/m2 の成人患者 60 人を対象とした。患者は、SHS 群(n=30)(尿コチニン値≧6.0ng/mL)と NS(非喫煙者群)(n=30)(尿コチニン値≦6.0ng/mL、かつ喫煙歴なし)の 2 群に分けられた。受動喫煙は、以前に公表されたアルゴリズムに従って定義された。非観血血圧、心電図、カプノグラフ、末梢酸素飽和度をモニターし、動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)、術中最高気道内圧を 2 群間で比較した。術後の鎮痛剤消耗量を算出した。

・2 群間で、人口統計学または術前データに有意差は認められなかった。 OLV 開始 10 分後と OLV 終了後 10 分後の PaO2 値は、NS 群の方が SHS 群と比較して有意に増加した(p<0.05)。NS 群と SHS 群における OLV 10 分後の PaO2 値は、それぞれ 285.5±90mmHg と 186.7±66mmHg であった。NS 群と SHS 群における OLV 終了後の PaO2 値は、それぞれ 365.8±58mmHg と 283.6±64mmHg であった(p<0.05)。OLV 開始 10 分後、OLV 終了 10 分後、手術終了時、回復室への到着時の PaCO2 値は、2 群間で有意に異なっていた(p<0.05)。

・本研究は、OLV 中に、受動喫煙患者が非喫煙者と比較して有意に低い動脈血酸素分圧を示すことを実証した。動脈血二酸化炭素分圧値は、受動喫煙患者において有意に増加した。非喫煙者と比較して受動喫煙患者では、術後鎮痛のモルヒネ消費量も増加した。

[!]:受動喫煙なんて大したことないだろうとと思っていたが、有意差が出るくらいの肺機能障害が起こるのだな~。


【出典】
The Effects of Secondhand Smoke Exposure on Postoperative Pain and Ventilation Values During One-Lung Ventilation: A Prospective Clinical Trial
Journal Summaries in Anesthesiology Published online: August 6, 2018

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