サクシニルコリン vs ロクロニウムによる救急科挿管成功率:全国緊急気道登録研究

・救急部(ED)での迅速挿管を容易にするために、サクシニルコリンとロクロニウムの両方が使用されているが、それらの挿管成功率の差は不明である。著者らは、サクシニルコリン vs ロクロニウムによって補助された ED 迅速導入の初回試行での挿管成功率を比較する。

・著者らは、全国緊急気道登録(22 箇所の ED で実施された全ての挿管に関するデータを収集する多施設登録)から前向きに収集したデータを分析した。サクシニルコリンを投与された患者とロクロニウムを投与された患者の初回挿管成功率を比較した。また、著者らは副作用(心停止、歯牙損傷、気道傷害、不整脈、鼻出血、食道挿管、低血圧、低酸素症、医原性出血、喉頭鏡検査失敗、喉頭痙攣、口唇裂傷、気管支挿管、悪性高熱、誤投薬、咽頭裂傷、気胸、気管チューブカフ障害、および嘔吐)の発生率を比較した。著者らは、体重当たりの筋弛緩剤用量によって分類してサブ群分析を実施した。

・サクシニルコリンで補助した 2,275 件の迅速挿管と、ロクロニウムによる 1,800 件の処置があった。サクシニルコリンを投与された患者の方が、若年であり、ビデオ喉頭鏡による、より経験豊富な処置者によって挿管を受ける可能性が高かった。初回挿管成功率はサクシニルコリンで 87.0% であったのに対して、ロクロニウムでは 87.5% であった(オッズ比 0.9、95%信頼区間0.6~1.3)。いずれの有害事象の発生率も、これらの薬剤間で同等であった:サクシニルコリン 14.7% vs ロクロニウム 14.8%(調整オッズ比 1.1、95% 信頼区間 0.9~1.3)。著者らは、患者を体重当たりの筋弛緩薬用量によって分類したときにも同様の結果を認めた。

・この大規模な観察シリーズで、筋弛緩薬の選択と迅速挿管の初回試行成功率や挿管前後の有害事象との間に関連性は検出されなかった。

【出典】
Emergency Department Intubation Success With Succinylcholine Versus Rocuronium: A National Emergency Airway Registry Study.
Ann Emerg Med. 2018 May 7. pii: S0196-0644(18)30318-4. doi: 10.1016/j.annemergmed.2018.03.042. [Epub ahead of print]

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