プロポフォール・ベースの全静脈麻酔が胃癌に及ぼす影響:後ろ向き研究

・プロポフォールベースの全静脈麻酔(TIVA)を用いたいくつかの種類の癌手術は、セボフルランベースの吸入麻酔(INHA)よりも良好な転帰を示すことが示されている。しかしながら、この麻酔法の効果は、胃癌患者では調査されていない。本研究で、著者らは、胃癌切除を受ける患者で麻酔法の選択と全生存期間との間の関連性を後ろ向き的に調べた。

・2007 年から 2012 年までに胃癌切除術を受けた全患者のデータベースを後ろ向き的に分析した。TIVA または INHA を受けた患者は、術後 72-120 時間、患者管理静脈鎮痛が投与された。Kaplan-Meier ログランク検定を用いて生存を推定し、麻酔法と転帰との間の関連性を、傾向マッチング後の Cox 比例ハザード回帰を用いて分析した。

・研究期間中、INHA または TIVA を用いた麻酔は合計 2,856 件であった。傾向一致後、各群に 897 人の患者が残った。Kaplan-Meier 分析によれば、TIVA の使用は生存の改善と関連していた(P<0.001)。TIVA は、単変量解析で死亡のにハザード比(HR) 0.67(95% 信頼区間[CI]:0.58-0.77)と、マッチさせた群で既知の交絡因子の多変量解析後では 0.65(95%CI:0.56-0.75)と関係していた。マッチした群では単変量解析において、癌の病期(HR=0.74、95%CI:0.64-0.86、P<0.001)と分化度(HR=1.28、95%CI:1.11-1.47、P<0.001)も生存と関連していた。マッチした群では多変量 Cox モデルでは、癌の病期(HR=0.72,95%CI:0.62-0.84、P<0.001)と分化度(HR=1.23、95%CI:1.07-1.42、P<0.001)が
生存と関連していた。

・これらの結果は、TIVA が胃癌切除患者の生存の改善と関連する可能性があることを示している。

[!];胃癌切除術では吸入麻酔よりも全静脈麻酔を使用した方が予後が良くなる可能性があると。

【出典】
Effects of propofol-based total intravenous anesthesia on gastric cancer: a retrospective study
Onco Targets Ther. 2018; 11: 1141?1148. Published online 2018 Mar 1.

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