腎機能障害患者における OPCAB における重炭酸ナトリウム注入の影響

・心臓手術後の急性腎障害(AKI)は、合併症率、死亡率および経済的負担の増加をもたらす重大な合併症である。本研究は、オフポンプ冠動脈バイパス術(OP-CABG)を受ける安定した慢性腎臓病(CKD)患者における重炭酸ナトリウム(NaHCO3)補給の利点を調査するために考案された。

・著者らは、待機的 OP-CABG を必要とする糸球体濾過量(GFR)≦60ml /分/1.73m2 の 60 人の非透析 CKD 患者を前向きに研究した。彼らは無作為に 2 群のうちの 1 群に割り当てられた。1 群は 1 時間目に 0.5mmol/kg の NaHCO3 注入を受け、その後手術終了まで 0.2mmol/kg/時間で投与され、他群は 0.9% NaCl を投与された。 OP-CABG を受ける腎機能障害のない第 3 群の 30 人の患者が含まれた。血清クレアチニンは、術前、術直後、術後 1、2、3、4 日に評価した。

・NaCl 群中 10 人(33.3%)と NaHCO3 群と正常群でそれぞれ 6 人(20%)の患者がステージ 1 AKI を発症した。著者らの研究患者のいずれも、腎代替療法を必要とせず、周術期と入院期間にいずれの群においても死亡例は観察されなかった。

・OP-CABG における NaHCO3 の周術期注入は、NaCl と比較してステージ 1 AKI の発生率を約 40% 低下させた。NaHCO3 群におけるステージ I AKI の発生率は、正常腎機能を有する OP-CABG 患者のそれと同様であった。OP-CABG を受ける患者における NaHCO3 の腎保護効果の意義を示すには、より大規模な患者群が必要かもしれない。

[!]:以前には有用性が否定されたこともあるが、腎機能低下者に限った調査では、有用である可能性もあるようだ。

【出典】
Effect of sodium bicarbonate infusion in off-pump coronary artery bypass grafting in patients with renal dysfunction
J Anaesthesiol Clin Pharmacol 2018;34:301-6

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