ビデオ喉頭鏡ガイド下経鼻気管挿管で、熱軟化したチューブは有用か?:無作為化試験

・経鼻気管挿管(NTI)中の鼻出血を減少させる方法として、気管チューブ(ETT)の熱軟化とゴムカテーテルへの ETT のはめ込みが提案されている。しかしながら、熱軟化法は、NTI 中にマギル鉗子を使用せずに気管内に ETT を誘導することを困難にすることが知られている。カフ膨張法は、直接喉頭鏡ガイド下 NTI 中に、その剛性にかかわらず、ETT の口腔咽頭誘導を改善する際に、Magill 鉗子使用の有効な代替手段として提案されている。著者らは、ゴムカテーテルにはめ込んだ ETT の熱軟化が、鼻粘膜損傷を減少させるのにさらなる利点を有するかどうかを評価した。同時に、著者らはまた、カフ膨張を併用したビデオ喉頭鏡ガイド下 NTI 中に、ETT の熱軟化が口咽頭誘導性を悪化させるかどうかを評価した。

・ETT が加温によって軟化されたかどうかに応じて、140 人の患者を無作為に 2 群のうちの 1 群に割り当てた。主要評価項目は、NTI 中の鼻出血の発生率であった。副次評価項目は、ETT の鼻口腔誘導性であり、ETT の各段階(ETT の鼻から口咽頭、必要に応じてカフ膨張で補助した口咽頭から声門入口部、声門入口部から気管)において、誘導グレードと ETT 挿入に要した時間で評価した。

・ETT の挿入は、140 人の全患者で選択した鼻孔を通して成功した。熱軟化群では、対照群と比較して、鼻出血の発生率と重症度が有意に低く(7% vs 51%、44.2%差、95% 信頼区間、29.9%~56.2%、p<0.001)、ETT は、鼻腔を低い抵抗で(P=0.001)、そして、短い時間で(P<0.001)通過した。2 群間で、ETT 挿入の容易さ(誘導グレードと所要時間)は、口咽頭から声門入口部まで(それぞれ P>0.99 と P=0.054)、声門入口部から気管まで(それぞれ P>0.99 と P=0.750)で差がなかった。両群において、全ての ETT は、Magill 鉗子を使用せずに気管内に誘導することができた。

・ビデオ喉頭鏡ガイド下 NTI 中にカフ膨張を併用すると、ゴムカテーテルにはめ込んだ ETT の熱軟化は、ETT の口咽頭誘導性を悪化させることなく、鼻出血の発生を有意に減少させるので大きな利点がある。

[!]:経鼻挿管時に、ビデオ喉頭鏡でガイドしながら、熱で柔らかくした気管チューブの先端に誘導用のゴムをはめ込んで使用すると、鼻出血が少なく挿管できると。

【出典】
Is Tube Thermosoftening Helpful for Videolaryngoscope-Guided Nasotracheal Intubation?: A Randomized Controlled Trial.
Anesth Analg. 2018 Sep 24. doi: 10.1213/ANE.0000000000003822. [Epub ahead of print]

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