帝王切開に際しクモ膜下モルヒネ 0.15mg に関連した遅発性呼吸抑制:1915 例のレビュー

・クモ膜下に投与された低用量モルヒネは有効な術後鎮痛法であり、帝王切開で広く使用されている。遅発性呼吸抑制は、この方法の最も懸念される副作用である。しかし、この副作用は産科集団では完全には報告されていない。本研究の目的は、帝王切開後女性におけるクモ膜下モルヒネに関連する呼吸抑制を明らかにし、その発生率を推定することであった。

・著者らは 2000 年 4 月から 2006 年 12 月まで、著者らの施設の産科麻酔データベースを後ろ向きにレビューした。帝王切開に際しクモ膜下モルヒネ 0.15mg を投与された患者を同定した。この群から、クモ膜下注入後 24 時間以内に徐呼吸(呼吸数≦10 回/分)を発症した患者を同定した。

・帝王切開後鎮痛のためにクモ膜下モルヒネ 0.15mg を投与された 1915 人の女性のうち、6 人の患者がモルヒネ注入後 24 時間以内に徐呼吸を示した。これらの 6 人の患者のうちの 4 人は軽度の呼吸抑制を発症し、酸素補充および/または呼吸の促進を行った。1 人の患者が重度の呼吸抑制をきたし、90% 未満の酸素飽和度低下と 30 秒の無呼吸の反復エピソードが認められた。この患者にはナロキソンが必要であった。1 人の女性が、クモ膜下モルヒネと関連しない閉塞性睡眠時無呼吸をきたしていた。

・1915 人の患者のうち、5 人の女性(0.26%)がクモ膜下モルヒネ 0.15mg に関連した徐呼吸を発症した。ナロキソンを必要とする重度の徐呼吸の発生率は 1/1915(0.052%)であった。

[!]:これは 10 年前の論文。現在では、150μg のクモ膜下モルヒネ投与では軽度の酸素飽和度低下は頻繁に生じることが報告されている。<関連記事>参照。

【出典】
Delayed respiratory depression associated with 0.15 mg intrathecal morphine for cesarean section: a review of 1915 cases.
J Anesth. 2008;22(2):112-6. doi: 10.1007/s00540-007-0593-z. Epub 2008 May 25.

<関連記事>
クモ膜下モルヒネ 150μg を伴う脊椎麻酔後の帝王切開分娩後の低酸素症の前向き研究

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