成人におけるセボフルラン麻酔後の覚醒せん妄:前向き観察研究

・セボフルランによる全身麻酔後の覚醒せん妄は、小児と比較して成人では頻繁には報告されていない。本研究は、揮発性薬剤としてセボフルランを用いた麻酔を受けた成人患者における覚醒せん妄の発生率とその発生率に関連する危険因子の決定を目的とした。

・前向き観察研究は、全身麻酔下で、非神経学的手術を受け、既存の神経学的または精神状態を有さない成人患者を対象に行われた。年齢、性別、人種、ASA-PS、外科的状態、挿管試行回数、手術所要時間、術中低血圧、使用薬物、術後疼痛、レスキュー鎮痛、カテーテルの存在などの臨床データを記録した。覚醒せん妄の重症度は、看護せん妄尺度(NuDESC)を用いて測定した。

・覚醒せん妄の発生率は 11.8% であった。覚醒せん妄と有意に関連した要因は、高齢(年齢>65 歳)(p=0.04)、緊急手術(p=0.04)、アフリカ民族(p=0.01)、長時間手術(p=0.007)、挿管試行回数を含んでいた(p=0.001)。性別、アルコール、違法薬物の使用、外科的専門性などの要因は、覚醒せん妄の発生に影響を及ぼさなかった。

・セボフルランを使用した全身麻酔後の成人の覚醒せん妄の発生率は相当あり、十分に報告されていない。発生率をさらに低下させるには、修正可能な危険因子に対処する必要がある。

[!]:セボフルラン麻酔後の成人の覚醒せん妄は 11.8% にものぼると。

【出典】
Emergence delirium following sevoflurane anesthesia in adults: prospective observational study
Rev Bras Anestesiol. 2019 May 7. pii: S0034-7094(18)30145-4. doi: 10.1016/j.bjan.2018.12.003. [Epub ahead of print]

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この記事へのコメント

ひめぴょん
2019年05月20日 14:30
デスフルランの方が覚醒時興奮が多い気もするのですが…。そういう報告はありますか?また、そういう印象はお持ちですか?
SRHAD-KNIGHT
2019年05月20日 15:30
ひめぴょん様、コメントありがとうございます。
Desflurane anesthesia worsens emergence agitation in adult patients undergoing thyroid surgery compared to sevoflurane anesthesia. JA Clin Rep. 2017;3(1):36. doi: 10.1186/s40981-017-0106-5. Epub 2017 Jun 19.
慶応大学麻酔科の先生方が報告されていますね。
私自身は、ほとんどデスフルラン麻酔しないので、分かりませんが・・・。上記文献をブログにアップしておきました。

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