麻酔法は下肢外傷性骨折患者の治療における術後合併症と関連していない

・下肢骨折固定はよくある手術であり、整形外科の外傷外科手術症例の大部分を占めている。それにもかかわらず、この手術集団における区域麻酔または脊柱管麻酔(RA/NA) vs 全身麻酔(GA)の使用を検討した研究はほとんどない。著者らは、RA/NA 使用の全体的な割合と、RA/NA が下肢整形外科的外傷患者の死亡率と合併症率が、GA よりも低率であることと関連しているかどうかについて検討した。

・著者らは、入院患者を対象にして傾向をマッチさせた後ろ向きコホート研究を実施した。2011 年から 2016 年までに整形外科下肢低速外傷の外科的修復を受ける患者を同定するために米国外科学会手術の質改善プロジェクト(ACS-NSQIP)データセットを使用した。患者は麻酔法(RA/NA vs GA)に基づいて 2 群に分けられた。主要評価項目は 30 日死亡率であった。副次評価項目には、再手術、人工呼吸器からの離脱失敗、挿管、肺炎、急性腎障害、輸血、静脈血栓塞栓症(VTE)、尿路感染症、敗血症、入院日数、手術から退院までの日数、合併症数、予定外再入院が含まれた。

・下肢骨折の外科的修復を受けた 18,467 人の患者を同定した。主麻酔法として、約 9.58% が RA/NA を、89.9% が GA であった。1:1 の傾向マッチングの後、最終コホートの患者数は 3254 人であった。著者らの分析では、2 群間で 30 日間の死亡率に差は見られなかった。副次評価項目にも有意差はなかった。

・RA/NA の潜在的な利点にもかかわらず、著者らの分析では下肢外傷での利用は低かった。患者のわずか 9.58% だけが RA/NA 群に属し、その大多数は脊椎麻酔を受けていた。これは、術後に神経損傷とコンパートメント症候群をモニタリングできるようにするための外科医の好みや、これらの外傷症例の緊急性の性質を考慮した論理的要因に起因する可能性がある。下肢整形外科骨折患者の RA/NA と GA との間で 30 日死亡率と術後合併症に有意差は認められなかった。麻酔の選択は多因子性であり、これらの手術における患者と医療提供者の好みによって左右される可能性がある。

[!]:全身麻酔よりも、区域麻酔、脊柱管麻酔の方が合併症が少なそうだが実際にはそうでもないのか。

【出典】
Anesthesia Type Is Not Associated With Postoperative Complications in the Care of Patients With Lower Extremity Traumatic Fractures.
Anesth Analg. 2019 Jun 17. doi: 10.1213/ANE.0000000000004270. [Epub ahead of print]

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