血管内手術における局所脳酸素飽和度と術後せん妄:前向きコホート研究

invos5100c.jpg・せん妄は急性精神障害であり、よく見られる術後合併症である。血管内治療手術で局所脳酸素飽和度(rSO2)をモニターすることで、脳酸素飽和度低下をリアルタイムで監視し、重症の脳機能障害を回避し、せん妄の発生率を減らしうる。著者らは、血管内手術を受ける患者のせん妄の発生率を調査しようとした。

・これは臨床コホート試験であった。著者らは、全身麻酔下に脳血管内手術を受ける 43 人の患者の rSO2 をモニターした。術後せん妄の発生は、せん妄評価法(CAM)で記録された。せん妄の主な予測因子を特定するために、多変量ロジスティック回帰を実施した。

rSO2 はせん妄群と非せん妄群間で有意に異なっていた今回のコホートにおけるせん妄の発生率は 35% で、rSO2 の酸素飽和度低下スコアが高いほど、重症のせん妄と有意に関連していた(高い CAM スコア、オッズ比=1.002、P=0.021)。収縮期血圧の最大低下は、非せん妄群とせん妄群でそれぞれ 24.86(21.78-27.93)と 32.98(28.78-37.19)であり、有意差があった(P=0.002)が、多変量解析でせん妄とは密接に関連していなかった(P=0.512)。麻酔、人工呼吸時間、2 つの血管リスク因子を有することは、群間で有意差があったが、せん妄の転帰とはほとんど関連していなかった。

rSO2 酸素飽和度低下スコアの上昇は、血管内手術後の術後せん妄の発生を予測するものであった。rSO2 のモニタリングは、血管内手術中の人為的低血圧と術後せん妄の軽減に非常に役立つ。

局所脳酸素飽和度の低下が術後せん妄の発生と有意に関係している。そういうリスクのある手術に際しては、局所脳酸素飽和度をモニターするべきだな。

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