機能的内視鏡下副鼻腔手術中のクロニジンまたはデキスメデトミジンによる低血圧麻酔の術野の質を改善する有効性を比較するための無作為化臨床試験

副鼻腔.png・術野の激しい出血は、機能的内視鏡下副鼻腔手術(FESS)の成功に影響を与える潜在的な要因である。静脈内 α2 作動薬による低血圧麻酔は術中出血を減少させるが、いずれの薬剤が最善かは不明である。この試験の主な目的は、低血圧麻酔の現在の標準的な補助薬であるクロニジンを、最近入手可能な代替薬デキスメデトミジンと比較することであった。

・無作為化臨床試験で、FESS 中にクロニジンとデキスメデトミジンの有効性を比較した。治療は麻酔科医と手術外科医には知らされていたが、ビデオ記録された手術を評価した外部評価者には知らされなかった。手術が完了するまで FESS 中 30 分ごとに Boezaart スケールを評価した。主要評価項目は、外部盲式評価者による平均 Boezaart スコア>2(大量出血)の患者の割合であった。副次評価項目には、他の出血パラメーター、手術所要時間、血行動態測定、外科的合併症が含まれた。

・94 人の患者が無作為化された。クロニジン(42.6%)とデキスメデトミジン(42.6%)で平均 Boezaart スコア>2 の患者の割合に有意差はなかった。一貫して、出血、所要時間、合併症といった副次評価項目に差は観察されなかった。平均心拍数のわずかな差が観察され、製品の異なる薬理学的プロファイルを反映している可能性があるが、臨床的意義は不明である。

・FESS で外科的出血減少させるための麻酔補助剤として使用した場合、クロニジンとデキスメデトミジンとの間に有意差は観察されなかった。クロニジンのほうが経験が長く、費用が少ないことから、低血圧麻酔のための補助薬として好ましい選択肢である可能性がある。

クロニジン(カタプレス)は、日本では経口の錠剤の剤型しかないが、外国では静注剤がある。クロニジンは古い薬だからデキスメデトミジンよりも安い。


memo
内視鏡手術野のための Boezaart スケール
Boezaartスコア説 明
0出血なし、実質的に無血野。
1わずかな出血、血液吸引は必要なし。
2軽度の出血、手術野の干渉なしに時折吸引する。
3中等度の出血、吸引が通常使用される。出血は手術野を脅かすが吸引後は改善する。
4大量出血、吸引が頻繁に使用される。 吸引を止めるとすぐに出血が手術野を脅かす。
5重度の出血、出血は吸引を凌駕し、制御不能。




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント