ICU 長期滞在 vs 短期滞在が 5年死亡率と罹患率に及ぼす影響:傾向スコア相応コホート研究

ICU3.png・重症疾患の長期的転帰は、重症疾患の継続期間と集中治療によって影響を受ける可能性がある。集中治療室(ICU)の短期(<8 日)と長期(≧8 日)在室後の死亡率と罹患率差を調査することを目的とした。

・この事前計画された前向きコホート、5 年間の追跡調査には、元の EPaNIC トライアル患者が含まれた。死亡率はすべて評価された。罹患率分析については、全ての長期在室者と、実行可能性のために、短期在室者については無作為標本(30%)に連絡を取った。主要評価項目は、合計および 28 日後の 5 年死亡率であった。副次評価項目は、握力(HGF、%予測値)、6 分間歩行距離(6MWD、%予測値)、SF-36 身体機能スコア(PF SF-36)から成った。短期滞在患者と長期滞在患者の 1 対 1 の傾向スコアマッチングは、栄養戦略、人口統計学、併存疾患、疾患重症度、入院時診断について行われた。多変量回帰分析を実行して、ICU 退室後に観察された転帰の差を説明する可能性のある ICU 要因を調査した。

・マッチング後、長期在室者の合計および 28 日後の 5 年死亡率は48.2%(95%CI:43.9%〜52.6%)と 40.8%(95%CI:36.4%〜45.1%)と、短期在室者(36.2%(95%CI:32.4%〜40.0%)と 29.7%(95%CI:26.0%〜33.5%))よりも高かった(p<0.001)。ICU の危険因子には、低血糖、コルチコステロイドの使用、筋弛緩薬、ベンゾジアゼピン、人工呼吸、初めての透析、新しい感染の発生が含まれたが、クロニジンは保護効果があった。長期在室者 276 名と短期在室者 398 名のうち、HGF、6MWD、PF SF-36 は長期在室者の方が有意に低かった(一致サブセット HGF:83%(95%CI:60%〜100%) vs 87 %(95%CI:73%〜103%)、p=0.020; 6MWD:85%(95%CI:69%〜101%) vs 94%(95%CI:76%〜105%)、p=0.005 ; PF SF-36:65(95%CI:35〜90) vs 75(95%CI:55〜90)、p=0.002)。

集中治療の長期化は、5 年死亡率とを罹患率の増加と関連しているが、これは一部は修正可能な ICU 要因によって説明できる。

ずるずると長期間にわたって ICU に在室するのは、それなりの理由があるからかもしれないが、リハの開始も遅れがちになるだろうし、やはり長期予後も不良となる。

【出典】
Five-year mortality and morbidity impact of prolonged versus brief ICU stay: a propensity score matched cohort study
Thorax ? Hermans G, Van Aerde N, Meersseman P, et al. September 04, 2019

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