ビーチチェア体位患者の麻酔後の認知能転帰の前向き評価

ビーチチェア6.png・ビーチチェア体位は、肩関節手術、特に関節鏡検査を含む肩関節手術のために普及している。いくつかの公開された症例報告と研究は、ビーチチェア体位の患者で行われた手術に際して麻酔に関連した神経学的合併症の懸念を提起してきた。これらの潜在的な合併症を最小限に抑えるために、脳灌流モニタリングを日常的に使用すべきかどうかという問題が提起されている。本前向き研究では、ビーチチェア体位で麻酔を受けた患者の認知能転帰を評価した。

・患者は 2 群に無作為化された。1 群では、麻酔科医は脳モニタリングを知らされないでおり、平均動脈圧(MAP)のみに基づいて治療した。2 群では、麻酔科医は脳モニタリングの結果を認識しており、あらゆる脱飽和事象を治療できた。全患者は、術前と術後に認知評価ツールで評価された。合計 80 人の患者が研究に登録され、各群 40 人の患者とした。

・年齢、肥満指数、ASA-PS に関して有意差はなかった。認知機能に有意な変化はなく、3 件の脱飽和イベントのみが発生した。知見は、MAP が厳格な制限内に維持されている限り、ビーチチェア体位の患者で行われる手術の麻酔中の脳灌流モニタリングに利点がないことを示している。認知機能障害を引き起こす脳の酸素飽和度低下のレベルについてはほとんど知られていないが、MAP と脳灌流に関連している可能性が高い。

・本研究の知見は、術中の MAP の注意深い監視の必要性を支持するものの、追加の高価なモニタリング装置の必要性は疑わしい。

脳組織酸素飽和度モニターのセンサーは高額だから、ビーチチェア体位時のルーチンモニターという訳にはいかないだろう。

【出典】
Prospective Evaluation of Cognitive Outcomes After Anesthesia for Patients in the Beach Chair Position.
Orthopedics. 2019 Nov 6:1-4. doi: 10.3928/01477447-20191031-09. [Epub ahead of print]

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