小児患者の気管挿管のための筋弛緩薬:系統的レビューとメタ分析

intubation-tube-neoba-fixation-baby-profile.png筋弛緩薬を使用して小児の気管挿管を補助することの利点は、試験のデザイン、治療、結果がばらついているため不明のままである。利用可能なエビデンスを併用することによって、著者らは科学的知見が一貫しており、さまざまな集団、設定条件、治療で一般化できるかどうかを確立することを目指した。

・ASA クラス I-II の被検者(年齢 0-12 歳)を対象とした、気管挿管に際しての筋弛緩薬の使用に関連する無作為化比較試験(RCT)の系統的検索を行った。筋弛緩薬を使用して得られた挿管条件および血行動態が、筋弛緩薬なしで達成されたものと同等であるかどうかを研究した全ての RCT を検討した。Review Manager 5.3(RevMan、The Cochrane Collaboration)の結果を、挿管条件のリスク比と血行動態値の平均差(平均[95%CI])を使用したペアワイズランダム効果メタ分析によって統合した。感度分析を使用して、試験間の不均一性を調査した。

・1651 人の被検者を伴う 22 件の適格な RCT を特定した。全体として、筋弛緩薬の使用は、挿管条件が優良(RR=1.41[1.19-1.68]、I2=76%)、許容可能(RR=1.13[1.07-1.19]、I2=68%)である可能性の臨床的に重要な増加と関連していた。筋弛緩薬を使用した場合には、使用しなかった場合に比較して、許容できない挿管状態(RR=0.35[0.22-0.46]、I2=23%)と初回挿管試行の失敗(RR=0.25[0.14-0.42]、I2=0%)の両方が発生する可能性が低いという強力なエビデンスがある。気管挿管が筋弛緩薬によって補助された場合、収縮期血圧または平均動脈圧(平均差=13.3[9.1-17.5]mmHg、I2=69%)、心拍数(平均差=15.9[11.0-20.8]bpm、I2=75%)が高いばかりか、不整脈が少ないことが観察された。

軽度から中程度の麻酔深度で筋弛緩薬を使用すると、気管挿管の質を改善するだけでなく成功率が向上し、麻酔導入時の血行動態の安定性が向上する。

喉頭展開と気管挿管の刺激は非常に強いので、筋弛緩薬なしで行うためには侵害刺激を遮断するために相当に深い麻酔を必要とする。通常は筋弛緩薬を併用した方がスムーズに挿管できる。

【出典】
Neuromuscular blocking agents for tracheal intubation in pediatric patients: A systematic review and meta-analysis.
Paediatr Anaesth. 2019 Dec 30. doi: 10.1111/pan.13806. [Epub ahead of print]

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