緊急開腹術後の合併症率および死亡率と術前貧血の関連

貧血2.png術前貧血は待機的手術後の転帰不良と関連しているが、緊急手術後の転帰との関係は不明である。

・2013 年 12 月 1 日から 2017 年 11 月 30 日までの全国緊急開腹監査データを分析した。貧血は、「軽度:129-110 g/L」、「中程度: 109-80 g/L」、「重度:≦?79 g/L」に分類された。 主要評価項目は 90 日死亡率であった。副次評価項目は、30 日死亡率、再手術、術後在院期間であった。

・主要評価項目は 86,763 人の患者で利用可能であり、そのうち 45,306 人(52%)が貧血であった。術後 90 日で 12,667(15%)の死亡、術後 30 日で 9246(11%)の死亡があった。貧血は 90 日および 30 日死亡率の増加と関連しており、オッズ比(95%CI)はそれぞれ、:軽度:1.15(1.09-1.21)、中程度:1.44(1.36-1.52)、重症:1.42(1.24-1.63)(すべてp<0.001)、軽度:1.07(1.00-1.12)、p=0.030;中程度:1.30(1.21-1.38)、p<0.001、重度:1.22(1.05-1.43)、p=0.010 であった。貧血の全カテゴリーは、長期入院と関連し、調整係数(95%CI)は、軽度:1.31(1.01-1.62)、中程度:3.41(3.04-3.77)、重症:2.80(1.83-3.77)であった(すべて、p<0.001)。中等度および重度の貧血は、再手術リスクの増加と関連しており、オッズ比(95%CI):中等度:1.13(1.06-1.21)、p<0.001、重度:1.23(1.06-1.43)、p= 0.006 であった。

術前貧血は緊急開腹手術を受ける患者によく見られ、術後の死亡率と合併症率の増加に関連している。
POINT待機的手術でも緊急手術でも、術前の貧血状態は、術後転帰に密接に関連している。
【出典】
The association of pre-operative anaemia with morbidity and mortality after emergency laparotomy.
Anaesthesia. 2020 Apr 21. doi: 10.1111/anae.15021. [Epub ahead of print]

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント