■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/05/15

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■ これって常識? ■
重症な感染症ほど「殺菌性の」抗菌剤を「大量に」投与せよ!

重症感染症においては,
○1βラクタム剤は投与回数を多くする(4,6または8時間毎,半減期の長いセフトリアキソンは12または24時間毎).これは血中および組織中薬剤濃度がMIC以上である時間を長くするためである.
○2アミノグリコシドやニューキノロンは1回投与量を多くし,12または24時間毎に投与する.この2剤には濃度依存性の殺菌効果とpost antibiotic effectがある.またアミノグリコシドの腎,聴力毒性はpeak濃度によらず,trough濃度による.したがって1回投与量を多くして,投与間隔をある程度あけたほうが効果も高く,毒性もむしろ低くなりうる.


[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜感染症編




【問題1】(呼吸管理) 気管平滑筋を収縮させないのはどれか?
ア:ヒスタミン
ウ:プロスタグランジンF2α
オ:エンドルフィン
イ:アセチルコリン
エ:ロイコトリエン


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[解説] 気管支平滑筋を収縮させるものは、アセチルコリン、メタコリン、アナフィラキシー遅延反応物質(LT(ロイコトリエン)C4、LTD4、LTE4)、LTB4、プロスタグランジンF2α、プロスタグランジンD2、ヒスタミン、セロトニンなどである。気管支平滑筋を拡張させるものは、ノルエピネフリン、エピネフリン、イソプロテレノール、サルブタモール、一酸化窒素などである。エンドルフィンは気管支平滑筋に影響を与えない。人で、フェンタニール投与後、気管支収縮が起こったが、アトロピンにより拮抗された、とMorrisonらは報告している。


[正解] (オ) [出典] 第35回麻酔指導医認定筆記試験:B3



【問題2】(低体温麻酔) 低体温麻酔で正しいのはどれか。

ア:低体温による徐脈には、アトロピンの効果は弱い。

イ:低体温では、ベクロニウムの作用は延長する。

ウ:低体温では、組織への酸素運搬がヘモグロビン濃度に依存する割合が高いので、血液希釈は不利である。

エ:体外循環中の前額、足底および手掌深部温では、手掌深部温が送血の冷却、加温に最も鋭敏に追随する。

オ:体外循環離脱後、前額と足底の深部温の間には、通常7度以上の解離現象がみられる。


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[解説] 低体温による徐脈には、アトロピンの効果は弱い。低体温では、ベクロニウム、パンクロニウムの作用は延長する。体温低下に伴い、末梢血管透過性が増加し、血液水分の組織への移行、末梢血管への血液貯溜のため、血液濃縮がおき、循環血液量が減少し、泥状化、血管内凝集、血球の sequestration が発生→血液粘度の増加、Hb・Ht上昇→心臓負荷増加が起こる。血液希釈はこの悪影響を除き、生体にとって好ましい状態となる。体外循環中、送血の冷却、加温に最も鋭敏に追随するのが前額、最も鈍いのが足底である。体外循環離脱後、前額-足底深部温覚較差は通常5度以下である。


[正解] (ア)、(イ) [出典] 第29回麻酔指導医認定筆記試験:B8


■ これって常識? ■
非定型抗酸菌症は,隔離の必要はない

非定型抗酸菌は土壌など自然界に広く分布し,ヒトからヒトへの伝播はない.したがって結核菌感染症と違って,隔離の必要は全くない.

[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜呼吸器編

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