深い筋弛緩により、未破裂脳動脈瘤の血管内コイリング中の血管造影画像の品質が向上する:無作為化臨床試験

脳動脈瘤.png・全身麻酔中に使用される筋弛緩(NMB)は、一過性の骨格筋麻痺を誘発するが、血管内コイル留置中の患者の体動は、依然としてある程度発生する。中程度の NMB と比較して、深い NMB は、未破裂脳動脈瘤の血管内コイル留置中の介入状態をさらに改善できる可能性がある。ただし、血管造影画像の質に焦点を当てた研究はほとんどない。

・本前向き無作為化二重盲式臨床試験には、未破裂脳動脈瘤に対して、全身麻酔下に血管内コイル留置による治療を受けた 58 人の患者が含まれた。患者は、深い NMB 群(PTC カウント 1または 2)か、または中等度 NMB 群(TOF カウント 1 または 2)のいずれかに無作為に割り当てられた。主要評価項目は、処置後に外科医が、5 点の介入条件評価スケール(ICRS)を使用して評価した満足のいく手術条件の患者の割合であった。1(画像を取得できない)から 5(最適)までで、ICRS 5 が満足できるものと定義された。

中程度 NMB 群よりも深い NMB 群の方が、満足できる手術条件の症例が有意に多かった(82.1% vs 51.7%、p = 0.015)。各 ICRS スコアの頻度は群間で有意に異なっていた(ICRS 5/4/3/2/1:23/5/0/0/0 vs 15/9/2/3/0、p=0.035)。レスキュ筋弛緩薬を必要とする患者の大きな体動の発生率は、中程度 NMB 群で 10.3%、深い NMB 群で 0% であった(p=0.237)。循環動態安定性を維持するために使用される薬物は、2 群間で有意差はなかった。

深い NMB は、画質を改善することにより、血管内コイル留置中の手術状態を改善する。

血管内手術のような微細な手術に際しては、筋弛緩は深めにする必要がある。

【出典】
Deep neuromuscular block improves angiographic image quality during endovascular coiling of unruptured cerebral aneurysm: a randomized clinical trial.
J Neurointerv Surg. 2020 May 15. pii: neurintsurg-2020-015947. doi: 10.1136/neurintsurg-2020-015947. [Epub ahead of print]

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この記事へのコメント

2020年05月20日 13:50
無動状態であればよいというものでもないんですね。どうしてでしょうかね。