■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/06/02

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【問題1】(体液・電解質) 全不感蒸泄量のうち皮膚や粘膜からの蒸泄分はどれくらいを占めるか?
1) 1/2 2) 1/3 3) 3/4 4) 2/3 5) 1/5

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[解説] 不感蒸泄は、体表面(皮膚や粘膜から2/3、肺から1/3)の飽和水蒸気圧と周囲の蒸気圧との差によって水分が蒸散する物理的現象であり電解質を含まない。汗は汗腺から分泌され電解質を含む。不感蒸泄は通常約800〜1000mlであり、人工呼吸管理されている患者では呼気からの蒸散はゼロとみなし、約400〜600mlと設定する。体温が1度上昇すると不感蒸泄は約13%増加する。頻呼吸など呼吸換気量の増加は不感蒸泄量を増加させる。


[正解] 4 [出典] 研修医ノートP715





【問題2】(周術期の循環管理) イソプロテレノールの適応はどれか。
ア:気管支喘息
ウ:肺高血圧症
イ:房室ブロックによる徐脈
エ:心停止

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[解説] イソプロテレノールは純粋な合成β受容体刺激薬である。イソプロテレノールは自動性、伝導を促進する。心肺蘇生中はα受容体刺激の方がβ受容体刺激より重要である。


[正解] (ア)、(イ)、(ウ) [出典] 麻酔科クリニカル問題集



【問題3】(妊婦) 重症妊娠中毒症に使われる硫酸マグネシウムに関して誤っているのはどれか。

ア:サクシニルコリンの筋弛緩作用を増強する。

イ:非脱分極性筋弛緩薬の作用を増強する。

ウ:抗不整脈薬として有用である。

エ:内因性α1、α2adrenergic agonist の作用に拮抗する。

オ:肝臓から排泄される。


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[解説] Mgは非脱分極性筋弛緩薬の作用を増強するが、発現時間を有意に短縮することはない。MgSO4治療患者は線維束攣縮を示さず、Mgによる遷延性治療は脱分極性筋弛緩薬の作用を延長すると考えられている。抗不整脈薬に治療抵抗性の心室不整脈を含む各種重症不整脈の治療上有効である。Mgはカテコラミンの放出を抑制し、抗アドレナリン作用薬として働く。過剰のMgは腎臓から急速に排泄される。Mg負荷の腎臓からの排泄は4〜8時間以内に完了する。


[正解] (オ) [出典] 第31回麻酔指導医認定筆記試験:B20




【問題4】(溺水・中毒・体温) フグ中毒の後期症状としての呼吸停止は食後どれくらいで起こってくるか?
1) 1時間以内
3) 3〜4時間後
5) 4〜5時間後
2) 2〜3時間後
4) 1〜2時間後


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[解説] 本邦の魚介類による中毒死のほとんどを占めているのはフグ中毒であり、初期症状としての「舌のしびれ」は2〜3時間後に表れてくる。これはテトロドトキシンの局所麻酔様作用のためである。後期症状としての呼吸停止は食後3〜4時間後に起こってくる。これはテトロドトキシンが神経・筋接合部を遮断して全身的な筋弛緩をもたらし、その部分現象として呼吸筋麻痺をきたすのである。呼吸器麻痺に対する治療の主流は人工呼吸であり最低10時間は続ける必要がある。


[正解] 3 [出典] 危機管理P100

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