末梢血管外科手術における区域麻酔 vs 全身麻酔の比較:デンマークにおける 17,359 例の手術を対象とした傾向スコアマッチ全国コホート研究

末梢血管.png・血管外科手術では心肺合併症はよく見られる。全身麻酔(GA)は灌流障害や呼吸抑制を引き起こす可能性がある。そのため、脊柱管麻酔や末梢神経ブロックを含む区域麻酔(RA)を行うことで、より良い転帰が得られる可能性がある。

・これは全国規模の後ろ向きコホート研究である。2005 年から 2017 年までに行われた全ての観血的鼡径部および鼡径部以下の外科的動脈再建術を対象とした。データは全国登録から抽出した。多変量線形回帰モデルおよびロジスティック回帰モデルと傾向スコアマッチングを用いた。傾向スコアは、年齢、併存疾患、抗凝固薬、手術術式、手術の緊急性に基づいて、対象患者が GA を受ける確率を予測するモデルを開発することによって導き出された。マッチングは、ASA-PS スコア:I〜II、スコア:III〜V、性別に基づいて 4 群に分けて行った。評価項目パラメータは、手術および一般合併症(出血、血栓塞栓、心臓、肺、腎、脳、集中治療>3 日間)、入院期間、30 日死亡率であり、RA 後の転帰は良好であると仮定した。

・手術件数は GA 群が 10,509 件、RA 群が 6,850 件であった。傾向スコアマッチング後、各群に 6,267 例の手術が含まれた。手術および一般的合併症は、マッチング解析(3.8 vs. 2.5%、p<0.001、6.5 vs. 4.2%、p<0.001)と非マッチング解析(3.8 vs. 2.5%、p<0.001、6.5 vs. 4.2%、p<0.001)の両方で、GA 後の方が有意に多くみられた。マッチングおよび非マッチング解析で、GA 後の 30 日死亡率の方が、有意に高かった(3.1 vs. 2.4%、p=0.019、4.1 vs. 2.4%、p<0.001)。在室期間に差はなかった。

鼡径部および鼡径部以下の観血的血管手術後、RA は、GA と比較して良好な転帰と関連している可能性がある。RA が適当ではない臨床的状況では、GA は安全であると考えられる。

鼡径部以下の血管外科手術では、区域麻酔でやった方が術後転帰が良好だと。

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