胸骨切開 vs 側胸部開胸と、僧帽弁修復術後慢性術後疼痛の有病率および重症度との関連:観察的コホート研究

胸骨切開.png・研究の目的は、側胸部開胸と胸骨切開での心臓手術後慢性術後疼痛(CPSP)の有病率と重症度の差を調査することであった。

僧帽弁修復術を受けた患者 428 人(胸骨切開手術:192 人、側胸部開胸下手術:236 人)を対象とした三次医療病院での観察的コホート研究である。数値評価スケール(NRS)を用いて評価した手術創の疼痛の重症度に関する質問紙を送付した。現在の痛み、過去 4 週間の最高の痛み、過去 4 週間の平均的な痛みに対する NRS の回答を評価した。主要評価項目は、NRS を用いて評価した CPSP の重症度と CPSP の有病率であった。CPSP は術後に発症した疼痛>0 と定義した。

追跡期間中央値 29 ヶ月までに、79 人の患者が CPSP を訴えた(胸骨切開下手術:15人、側胸部開胸下手術:64 人)。多変量順序ロジスティック回帰により、現在の痛み(調整オッズ比[aOR]、3.17;95% 信頼区間[CI]1.64-6.12;p=0.001)、直近 4 週間の最高疼痛(aOR、2.00;95%CI 1.11-3.61;p=0.021)、および直近 4 週間の平均疼痛(aOR、2.21;95%CI 1.31-3.72;p=0.003)に対する NRS 反応は、側胸部開胸下手術を受けた患者の方が有意に高かったことが示された。多変量ロジスティック回帰では、側胸部開胸が CPSP の独立予測因子であることが示された(aOR、3.63;95%CI 1.67-7.88;p=0.001)。

CPSP の有病率と重症度は、胸骨切開よりも側胸部開胸下手術で僧帽弁修復術を受けた患者の方が高かった。

軟部組織を切開する開胸よりも、骨を電動のこぎりで切開する胸骨正中切開の方が痛そうに見えるが、閉胸時に胸骨をワイヤーでしっかり固定するので、大腿骨頸部骨折の術後のように、術後痛が少ない。

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