腹腔鏡下婦人科手術における筋弛緩薬を用いない気道管理の比較

腹腔鏡手術.png・新世代の声門上気道器具は、多くの腹腔鏡下手術における気道管理に適している。本研究では、腹腔鏡下婦人科手術中に筋弛緩薬(NMB)を使用しない場合のラリンジアルマスク・スプリーム(LM-S)と気管チューブ(ETT)の換気パラメータを評価し、比較した。副次評価項目は手術視野の評価に基づいたが、これは手術手技に影響を及ぼす可能性があるためである。

・本試験は、ASA I-II 分類の年齢 18〜65 歳の患者 100 例を登録した無作為化試験であった。患者は 2 群に分けられた:ETT 群と LM-S 群。各群の患者には標準的な麻酔と換気プロトコルで投与された。換気パラメーター[最高気道内圧(Ppeak)、平均気道内圧(Pmean)、総容積、口腔咽頭リーク圧]は、気腹前、気腹後、気腹中、気腹終了前、気道器具除去後に記録した。周術期の手術視野の質、気腹部適切性についても記録した。

・統計解析には100人の患者のデータを含めた。ETT 群の Ppeak 値は、気道器具挿入後 2 分目に有意に高かった。ETT 群の Ppeak 値と Pmean 値は、気腹終了前と気道器具除去後で有意に高かった。気腹部適切性や手術視野の質については、群間で有意差は認められなかった。以上の結果から、NMB を使用せずに婦人科腹腔鏡手術が可能であることが示された。腹腔鏡下婦人科手術に典型的なトレンデレンブルグ体位や気腹部状態にもかかわらず、両群とも筋弛緩剤の使用を省略しつつも、換気や手術に満足のいく条件が得られる。

・この結果は、これらの外科手術に声門上気道を用いた場合には、筋弛緩剤の使用が不要であることを示しており、臨床的に意義のある結果である。

開腹手術でも上腹部よりは下腹部の方が筋弛緩の程度は軽くて済むので、ラリンジアルマスクで筋弛緩なしで下腹部腹腔鏡下手術が可能ならそれに越したことはないな〜。

【出典】
Comparison of airway management without neuromuscular blockers in laparoscopic gynecological surgery
Medicine (Baltimore). 2021 Feb 19;100(7):e24676. doi: 10.1097/MD.0000000000024676.

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