COVID-19 に罹患した挿管人工呼吸患者の伏臥位:1000 人以上の患者を対象とした多施設共同研究

伏臥位人工呼吸.pngCOVID-19 の挿管された人工呼吸器装着患者における伏臥位の使用については、限られたデータしかない。本研究の目的は、2020 年の第 1 次パンデミック波の中で、この集団における伏臥位の使用とその効果を調査することである。

2020 年 2 月 24 日から 6 月 14 日に、イタリアの集中治療室(ICU) 24 室で、COVID-19 による呼吸不全で侵襲的人工呼吸を必要とする成人患者を対象に後ろ向きな多施設共同国内コホート研究を実施した。臨床データは、ICU 入室日に収集した。伏臥位の使用に関する情報は毎日収集した。患者の転帰に関する経過追跡は 2020 年 7 月 15 日に行った。78 名の患者のサブセットにおいて、最初の伏臥位の呼吸効果を調査した。患者は、伏臥位中にPaO2/FiO2 比が 20mmHg 以上上昇した場合に酸素反応者、伏臥位中に換気回数が低下した場合に二酸化炭素反応者と分類した。

対象となった 1057 名の患者のうち、軽度、中等度、重度の ARDS はそれぞれ 15%、50%、35% に認められ、その結果、死亡率は25%、33%、41% であった。61% の患者が伏臥位をとっていた。伏臥位をとった患者はより重症で、死亡率も有意に高かった(45% vs 33%、p<0.001)。全体的に、伏臥位はPaO2/FiO2 比を有意に増加させたが、呼吸器系コンプライアンスや人工呼吸回数には変化が見られなかった。78 名のサブセット患者の 78% が酸素応答者であった。非応答者はより重篤な呼吸不全をきたしており、ICU での死亡が多かった(65% vs 38%、p=0.047)。47% の患者が二酸化炭素反応者と分類された。これらの患者は高齢で、より多くの合併症を有していたが、ICU での死亡率には差がなかった(二酸化炭素反応者と非反応者でそれぞれ 51% vs 37%、p=0.189)。

COVID-19 パンデミック中に、呼吸不全で機械的人工呼吸患者の治療に伏臥位が広く採用された。大半の患者は伏臥位で酸素化が改善したが、これは換気血流比マッチングが良くなったためと考えられる。

イタリアの ICU でCOVID-19 人工呼吸患者の 61% で伏臥位換気を行っており、大多数は酸素化の改善が得られたと。日本国内では、「全国医学部長病院長会議が、大学病院で行われた新型コロナ重症者への治療法(複数回答)を調べた調査では、重症者487人のうち142人に腹臥位療法を実施し、93人が快方に向かった。https://www.asahi.com/articles/ASN9X5QRVN9SULBJ00S.html」とある。

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