外来手術患者の術後のオピオイド消費に及ぼすリドカイン全身投与の効果:無作為化比較試験のメタ分析

リドカイン.png・外来手術は周術期医療との関連性が高まり続けている。臨床研究では、様々な外科手術におけるマルチモーダル鎮痛法の構成要素としてリドカイン全身投与の使用を検討してきたが、結果はまちまちであった。外来手術における全身性リドカインのオピオイド節約効果については、定量的な検討がなされていない。本研究の主な目的は、外来手術を受ける患者で、術後鎮痛アウトカムに及ぼすリドカイン全身投与の効果を系統的に検討することであった。

・著者らは、電子データベース(Cochrane Library、Embase、PubMed、Google Scholar)に登録されている無作為化対照試験について、その創始から 2019 年 2 月まで、定量的な系統的レビューを行った。収録された試験では、術中の全身性リドカインが、術後の鎮痛アウトカム、退院までの時間、有害事象に及ぼす影響を調査した。方法論的品質は Cochrane Collaboration ツールを用いて評価し、エビデンス値は GRADE 基準で評価した。データはランダム効果モデルを用いたメタ分析にまとめられた。

297 人の患者を対象とした 5 件の試験が解析に含まれた。全身性リドカインの麻酔回復室での術後オピオイド消費量に及ぼす効果をプールしたところ、有意な効果が認められ、静脈内モルヒネ等価物の加重平均差(95%CI)は -4.23(-7.3〜1.2、P=0.007)mg、24 時間後の加重平均差(95%CI)は-1.91(-3.80〜-0.03、P=0.04)mg となった。両時間帯における術後の疼痛コントロール、麻酔回復室で報告された術後の悪心嘔吐、退院までの時間は両群間で差がなかった。含まれた研究の自然治癒有害事象の発生率は 0.007(2/297)である。

・今回の結果から、術後疼痛の治療としての術中リドカイン全身投与は、麻酔回復室では中程度のオピオイド節約効果があり、外来手術後 24 時間では効果が限定的であることが示唆された。さらに、このオピオイド節約効果は、手術直後および 24 時間後の鎮痛効果や悪心嘔吐の有無に影響を与えなかった。外来手術後のリドカイン全身投与の短期的鎮痛効果をさらに確認するためには、より大きな被験者数での臨床試験が必要である。

リドカインは半減期が短いので、全身投与中は効果があっても、中止後の長時間の鎮痛は期待できないだろう。

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